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F1第20戦ブラジルGPレースレポート

2012年11月26日(月)4:00 am

2012年F1第20戦ブラジルGPが11月25日(日)、インテルラゴス・サーキット(1周/4.309km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間25時)から行われた決勝で、ジェンソン・バトン(マクラーレン)が優勝した。

ドライバーズ選手権首位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)と2番手フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)のポイント差は13点。ベッテルは、アロンソの結果にかかわらず4位入賞でタイトルをものにするが、今日のコンディションでは、時の運が大きく結果を左右しそうだ。

チームランキングのコンストラクターズ選手権は、すでにレッドブルが決めている。このレースでF1引退を表明しているミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)。マシンにはファンに感謝を表すステッカーがはられた。

レーススタート時の天候は曇。しかしながら、コース上にはポツポツと小雨が落ちている。気温は18℃。路面温度24℃。タイヤは全車ドライだ。フォーメーション・ラップを終えて全車整列、信号が赤から消灯、スタート。

ルイス・ハミルトン(マクラーレン)のけり出しがよい。フェリペ・マッサ(フェラーリ)も好スタート。第一コーナー先で混乱。キミ・ライコネン(ロータス)がコースアウト。ブルーノ・セナ(ウィリアムズ)はスピン、ベッテルとセルジオ・ペレス(ザウバー)が巻き込まれた。ベッテルはマシン左後方のフロア部分にダメージを負ったようだ。このアクシデントでセナとペレスがリタイアを喫する。

1周目を終えて順位はハミルトン、マッサ、バトン、アロンソ。2周目の第1コーナーでアロンソがマーク・ウェバー(レッドブル)をとらえて3番手へ。4周目、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)が絶好調。4番手ウェバーを攻略する。5周目、第一コーナーでアロンソが大きくはらんだ。危機一髪のところ、ヒュルケンベルグにはかわされたが、何とかウェバーの攻撃を耐える。小林可夢偉(ザウバー)は8番手まで浮上。

7周目、ロメ・グロジャン(ロータス)がコースアウト、スポンジバリアに激突。ウェバーもスピンするが、何とか戦列復帰。同じ周、ハミルトンとバトンのトップ争いがし烈に。降雨が増しているのか、どのマシンもリアが振られる。8周を終えて可夢偉がピットイン。路面の水量が少ないとき向けのインターミディエイトにタイヤ交換だ。これでベッテル7番手へ。

10周目、ウェバーがピットイン、タイヤをインターへスイッチ。さらに翌周、バトンとヒュルケンベルグ、マッサを除く上位が続々とピットに入り、のインターへ交換した。

タイヤ交換を終えた12周現在の順位は、トップがバトン、2番手ヒュルケンベルグ。以下ハミルトン、マッサ、ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)、ヘイキ・コバライネン(ケーターハム)、ティモ・グロック(マルシャ)、ビタリー・ペトロフ(ケーターハム)、アロンソ、可夢偉。タイヤを替えた者に混じってケーターハム勢とグロックら、タイヤ無交換の存在が光る。

17周目、トップのバトンと2番手ヒュルケンベルグの争いが激化。19周目、ヒュルケンベルグがバトンを抜いてトップへ。同じ周、ハミルトンがピットに入ってハードへ交換。同じくピットインのアロンソはミディアム、可夢偉もハードへ。

次の周、ベッテルがピットイン、インターからハードに交換。次いでウェバーも入り、ハードに替えた。順位はトップがヒュルケンベルグ。以下バトン、ハミルトン、アロンソ、ベッテル、可夢偉、ウェバー、ポール・ディ・レスタ (フォース・インディア)、ダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)、ベルニュ。このままではベッテルのタイトルが決まる。

23周目、コース上に散らばったマシンの破片を取り除くため、セーフティカーが出動。まだタイヤ交換をしていないヒュルケンベルグとバトンは、このタイミングでピットイン。順位は首位ヒュルケンベルグ、以下バトン、ハミルトン、アロンソ、ベッテル、可夢偉、ウェバー、ディ・レスタ、リチャルド、ライコネン。

29周目、セーフティカーの回転灯が消える。次の周にレース再開だ。30周目の再スタート、可夢偉とベッテルが5番手争い。第1コーナーでベッテルを抜く。さらに4番手アロンソも視野に。32周目、可夢偉はアロンソをとらえて4番手へ。33周目、アロンソが逆襲、第1コーナーで可夢偉から4番手を奪回。

33周目、ヒュルケンベルグが1分19秒533のファステストラップをたたきだす。次の周、7番手マッサが第4コーナーでベッテルを抜いて6番手へ。しかし、王座はまだベッテルの手中にある。アロンソがこれを逆転するためには、優勝が必須だ。

45周目、各車のタイムがだんだんと落ちてきた。上空は再び雨模様だ。48周目、ヒュルケンベルグがタイヤを白線に乗せ、大きく姿勢を乱す。そのスキに2番手へ上がっていたハミルトンがトップを奪取。

53周目、ベッテルがピットイン、ハードからミディアムへ。コース・コンディションはますます悪化している。55周目の第1コーナー、周回遅れが取り囲むなか、ヒュルケンベルグがハミルトンのインをつくが両車接触。ハミルトンはマシンを壊してリタイア。ヒュルケンベルグは再スタートするが、ドライブスルーのペナルティーを受けた。

56周目、ベッテルがまたまたピットへ。ミディアムからインターに再スイッチ。可夢偉もタイヤ交換。もはやドライタイヤで走れる状況にない。

これで順位はトップにバトン、2番手マッサ、3番手アロンソ、4番手ウェバー、5番手ヒュルケンベルグ、6番手シューマッハ、7番手ベッテル、8番手に可夢偉、9番手ベルニュ、10番手ディ・レスタ。レースは残り10周あまり。この順位ではベッテルがチャンピオンだ。

62周目、アロンソがマッサをかわして2番手へ。選手権でベッテルを逆転するには、20秒先の首位バトンを抜くしかない。コース上はすっかりウェットだ。65周目、ベッテルがシューマッハを抜いて6番手へ。タイトルに向けて足固めか。

残り5周、バトンは悠々の独走。相変わらず20秒後方の2番手にアロンソ。3番手にマッサ。4番手ウェバー。5番手ヒュルケンベルグ。6番手にベッテル。7番手シューマッハ。1秒2差で8番手可夢偉が追走。9番手ベルニュ。10番手にディ・レスタ。

70周目、シューマッハに仕掛けた可夢偉がスピン、9番手に後退。その直後、ディ・レスタが最終コーナーでイン側の縁石に乗り、一瞬でアウト側に振られてコンクリート壁に激突、リタイア。セーフティカーが出て、レース結果は決まったも同然に。

71周のレースは黄旗のままチェッカーが提示され、バトン優勝。2位アロンソ。3位マッサ。4位ウェバー。5位にヒュルケンベルグ。6位ベッテル。7位でシューマッハが有終の美。8位ベルニュ。9位可夢偉。10位ライコネン。

レース開始直後の苦境を乗り越えたベッテル、3年連続でタイトルを獲得。アロンソはわずか3点差で、2006年以来3度目の王座を逃した。

スローダウンラップ後のピットロード。マシンを止めたベッテルに、真っ先に近寄ったのはシューマッハだった。体重計測を終えたベッテルはコース上へ向かい、観客にあいさつした。

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【結果】F1第20戦ブラジルGP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差など
F1第20戦ブラジルGP決勝の結果

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