ペドロ・デ・ラ・ロサ(HRT)は15日(木)、自身が運転しているHRTのクルマの安全性が不足しているという懸念を否定した。
苦戦が続いているHRTは生き残りをかけて戦いを続けている。そんな中、HRTが本拠地を構えているスペインで、同チームのエンジニアは資金不足の不安を抱いており、それが原因で最近のレースでは技術的な問題がおこらないかヒヤヒヤしていたという報道が今週あった。
「僕たちは一番質素なチームかもしれない。小規模だし、それが現実だ。でも、プロフェッショナルのF1チームなんだ。それに、僕たちが走り出すことができるのは、クルマが確実に安全だからだ。それだけだよ」とベテランドライバーのデ・ラ・ロサはオースティン(F1アメリカGP開催地)で語っている。
そして「部品がボロボロで安全性に欠けるクルマになんて乗ったりしない。だから、クルマは遅いけれど、安全だってことが答えさ」とデ・ラ・ロサは主張している。
しかし、スペインのメディアはさらにその報道を展開。従業員は一時解雇され、もし至急HRTに対する投資金を得ることができなかったら、12月2日(日)には全従業員が解雇されるだろうと報じている。
デ・ラ・ロサのチームメートであるナレイン・カーティケヤンは、一抹の不安を抱いていることを認めている。
「ご想像の通り、あらゆることがこの1日、2日の間で明るみになってきたんだ」とカーティケヤンはインド版『Times(タイムズ)』に語っている。
「これからはF1の次ぎのことを考えなくちゃいけないかもね。だから、すごく忙しいオフシーズンになりそうだよ」とカーティケヤンは現在の心境を明かした。
前戦F1アブダビGPのレース中、突然ハンドルに問題が発生したカーティケヤンは高速コーナーの途中でブレーキを踏んで減速した。そこに、カーティケヤンの真後ろを走行していたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が追突し、大クラッシュとなった。
「誰もがモータースポースはリスキーなビジネスだって知っている。そして、レースでキャリアを築いて行こうと決めた瞬間から、それを受け入れたってことさ」とカーティケヤンは語り、さらに続けた。
「でも、だからといって僕が余計なリスクを求めているという訳じゃない」
「もし明らかに何か問題があって、何かが正しくない時に、手を挙げてこれ以上やっていけないって最初に言えるのは僕なんだ」
「でも、今のところ大丈夫そうだし、残りの2レースを不運なしで戦いたいところだね」