F1第18戦アブダビGPで歴史的な逆転劇を演じたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の走りに、フェラーリびいきのイタリアメディアまでもが感服している。
アブダビGPでベッテルは、ピットレーンからスタートして3位表彰台を獲得した。
「あのドイツ人(ベッテル)は無敵だ」
「最強のレッドブル(のマシン)の陰に隠れていた才能をまざまざと見せつけた」
「アロンソと匹敵するか、あるいはおそらくそれをしのぐドライバーだ」と『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は伝えた。
アブダビGPで優勝したキミ・ライコネン(ロータス)は2009年までフェラーリに在籍し、2位のフェルナンド・アロンソは現在フェラーリのドライバーだ。そこから『La Stampa(ラ・スタンパ)』は表彰台に上がった3人をこう形容した。「優勝は過去、2位は現在。そして3位は未来だといううわさがある」
ベッテルと激しいチャンピオン争いを繰り広げているアロンソの母国スペインのメディアも、ベッテルの走りを讃えている。「(ベッテルは)プレッシャーに耐えられない、1列目からスタートしなければ優勝できない、追い抜きがうまくない、クルマがいいからF1チャンピオンになれただけ、こう言っていた者の心からすべての疑問がぬぐい去られた」
『Bild(ビルト)』紙によると、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコも、まったく同じ考えだ。
「あんなレースをしても、まだベッテルのパフォーマンスはすべてクルマのおかげだと言うような者は、自分が何を言っているのか分かっていないんだ」
3度F1チャンピオンになったニキ・ラウダも同じ意見だ。「私の考えでは、ベッテルとアロンソのレベルは互角だ」