決戦の舞台F1アメリカGPに備えるベッテルとアロンソ
タイトル争いの主役であるセバスチャン・ベッテル（レッドブル）とフェルナンド・アロンソ（フェラーリ）は、F1第18戦アブダビGP直後から、シミュレーターで次戦アメリカGP（18日決勝）に備えている。
「リラックスする日にしたほうがいいんだろうね」とアロンソはフェイスブックに書いた。「でも計画を変えて、今シミュレーター作業中だ」
アブダビGPで2位だったアロンソは、ランキングトップのベッテルに対してポイント差を少し縮め、アメリカGPとブラジルGP（25日決勝）を残して10ポイント差につけている。
「アロンソはまだ勝てる」と元F1ドライバーのパトリック・タンベイは『RMC Sports（RMCスポール）』に語った。
「セバスチャン・ベッテルを倒すのは大変だろう。だが、アロンソは精神面が非常に強く、頭もいい。それに、（自分のチームと相手の）両方にプレッシャーをかけている」
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコも同じ考えだ。「アロンソは政治的な駆け引きという土俵ではチャンピオンだ。それに残念だが、コース上でもそうだ」
「その思惑通りに、政治的な駆け引きの相手になったりはしない。それはわれわれのスタイルではないんだ。重要なこと、速くなることに集中する」
アロンソの母国スペインの主要スポーツ紙が読者に行ったアンケートでは、アロンソがベッテルを倒す可能性は『AS』（投票数4万）が45％、『Marca（マルカ）』（投票数3万）が49％となった。
アブダビGPでベッテルはペナルティーのためピットレーンスタートとなったが、3位でゴール。スイスの『Blick（ブリック）』紙がアロンソの言葉を伝えている。「相手が最後尾から表彰台の自分の隣まで上がってくるということは、僕たちが明らかに最高のクルマと戦っているということだ」
「でも、僕たちのほうがいいチームだ」
『Bild（ビルト）』紙は、アロンソと同様にベッテルもシミュレーター作業を行うと伝えている。記事によるとベッテルがレッドブルの本拠地に行くのは、7日（水）と8日（木）だという。
次戦のアメリカGPは、完成したばかりのオースティンのサーキットで行われる。「新しいコース、新しい挑戦は好きだ」とベッテルは話している。「それに、今のところオースティンについては、いいことしか耳にしていない」
ピレリタイヤのテストドライバーを務めるハイメ・アルグエルスアリは、タイトル争いをする2人にとってアメリカGPは難しい戦いになるだろうと予想した。
「新しいコースは、誰にとっても楽じゃない。チャンピオン争いをしているドライバーにとっては、なおさらだ」とアルグエルスアリは『Mundo Deportivo（ムンド・デポルティーボ）』紙に語った。
