最近ウィリアムズの常任役員に就任したトト・ヴォルフが、2013年のドライバーラインアップ決定に向けて同チームは板挟みになっていると語った。
現在ウィリアムズの正ドライバーはパストール・マルドナードとブルーノ・セナだが、ヴォルフがマネジャーを務めるリザーブドライバーのバルテリ・ボッタスが金曜日のフリー走行1回目を担当して光るところを見せている。そのため2013年は、ボッタスがセナに代わって正ドライバーになるのではないかという声も多い。
2013年のドライバーラインアップについて、ヴォルフがブラジルの『Totalrace(トータルレース )』に語った。
「バルテリはフリー走行をやっているが、レースはまったく別物だ」
「素晴らしい才能の持ち主だから、彼を手放したくない。だが、経済的な側面もある」とヴォルフ。これは、マルドナードとセナがチームに持ち込んだ資金のことで、それぞれ、3,000万ユーロ(約30億円)以上、1,000万ユーロ(約10億円)と言われている。
しかしヴォルフは、資金だけでなく、マルドナードとセナは「速さと知性」をチームにもたらしていると話した。
「来年はどちらかというと3台走らせたいね」とヴォルフは笑った。
マルドナードがスペインGPでポールポジションから優勝を果たしたのに対して、セナはなかなか結果を残せず、前回のハンガリーGPでようやく7位になっている。しかし、ヴォルフはセナを擁護した。
「ブルーノには感心している」
「彼は頭がよく感覚の鋭いドライバーだが、それだけでなく学習も早い。われわれが気にかけているのは、できる限り良い形で彼を支援することだ。金曜日のフリー走行で走れないこともあるのを知っているからね」
「うまくいかないときであっても、彼が良さを見せた場面や日もあった。だがハンガリーでは、すべてがとてもうまくいった。これをきっかけに、今後、良い週末が何回も来ることを願っている」