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バリチェロ、F1とインディカーの違いを語る

2012年08月16日(木)16:56 pm

F1で約20年走ったルーベンス・バリチェロが、今年から参戦しているアメリカの最高峰カテゴリー、インディカーとF1の違いについて語った。

それは単にスピードの違いだけではなさそうだ。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に、昨年F1で所属していたウィリアムズの2011年型車は競争力が低かったとはいえ、インディカーは遅く感じられなかったかと問われたバリチェロ。「そう、最初はね」と答え、次のように続けた。

「でも、インディアナポリスに行けば、スピードに関する考えは変わるものだよ」

バリチェロは、最も大きな違いはドライビングスタイルであり、今まさにそれに取り組む必要を感じていると次のように説明する。

「今僕が運転しているクルマは(F1に比べて)200キログラムも重いんだ。だから、僕がF1で19年もの間続けてきたような正確でスムーズなドライビングスタイルは必要とされないのさ」

「僕自身の本能に反して、もっと攻撃的にならなくてはいけないんだ」

また、F1で通算11勝をあげたバリチェロは、もうひとつの大きな違いがサーキットだと次のように続けている。

「GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション/安全面などについて話し合うF1ドライバーの協会組織)の元会長として言わせてもらえば、こういうサーキットはF1では許されない。F1ドライバーは誰も行きたがらないよ」

「どこもとてもデコボコしていて、ランオフ(コースとバリアや壁の間に作られたスペース)もない。F1で甘やかされてきた後で、それに慣れなくてはならないんだ」

「もしインディカーをヨーロッパのサーキットに持って来れば、もっとよく見えるだろうね」

元F1ドライバーであることから、バリチェロは市街地コースやロードコースと呼ばれる通常のサーキットで実力を発揮すると予想された。しかし、今年のバリチェロはだ円形のコース、オーバルのほうがうまく走れている。その理由についてバリチェロは、次のように説明した。

「どうしてだか教えようか」

「正確でスムーズなドライビングスタイルはオーバルで最もうまく生かせるからだよ。(オーバルでは)僕の本能の命ずるままに運転できるんだ」

もうひとつがっかりしたのは技術的に後退してしまったことだとバリチェロは続ける。

「F1にはもちろんたくさんの電気的な仕掛けがあるけど、ここにはそんなものはないからね」

「クルマのセットアップに関しても、インディカーではそれほど調整できる部分がないんだ。旧式なダンパー、スプリング、アンチロールバーがあるだけさ」

「それが悪いわけじゃないよ。低予算でできるからね。(インディカーでは)500万ドル(約3億9,500万円)もあればクルマを調達することができるんだ」

「F1では、5,000万ドル(約39億5,000万円)やそこらはかかるからね」

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