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バリチェロ放出はウィリアムズにとって痛手だった?

2012年08月16日(木)13:44 pm

2011年シーズン末にウィリアムズを放出され、現在はアメリカの最高峰カテゴリー、インディカーに参戦しているルーベンス・バリチェロは、今もF1復帰を狙っている。

F1史上最多出走記録を持つバリチェロはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のインタビューで、「まだ復帰できると思うんだ」と約20年間を過ごしたF1への思いを語った。

今もF1のレースを見ているのかとたずねられたバリチェロは、「すべて、ひとつももらさず、細かくね」と答え、こう続けている。

「金曜日の最初から、フリー走行もすべて見ているよ。セクターごとのタイムもすべて確認している。朝5時に、友人からタイヤとセットアップについて最新情報を得るんだ」

「妻は、僕の頭は完全におかしいって思ってるよ」

そう言って笑ったバリチェロが、F1に対して現役時代と変わらない情熱を傾けていることは間違いない。

母国ブラジルの英雄アイルトン・セナのおいであるブルーノ・セナにウィリアムズのシートを奪われたことについて、バリチェロは「予想外だった」と表現する。

「エンジニアもメカニックもみんな、来年(2012年)も僕が走ると思っていたんだ」

「もちろん、ウィリアムズが資金を求めているといううわさはあったけれどね。僕も個人スポンサーのBMCからいくらかかき集めることはできたわけだし」

「最終的に、ブルーノが(チームに)何を持ち込んだのかは知らない。たぶん、アダム・パー(ウィリアムズの前チーム会長)はもう僕が要らなかったんだろうね。僕はレースシートを失い、代わり(のシート)を探すにはもう遅すぎた」

F1での居場所を突然失ったにもかかわらず、バリチェロはそこに苦々しい思いを残していない。自身のシートを奪ったセナに対しても、悪い感情がないどころか、セナは自分から多くを学んでくれたはずだと語る。

「セナがハンガリーGPで7位になったときは本当によかったと思ったよ。彼はとてもいいレースをした」

「もしも僕がセナのチームメートだったら、彼は僕からたくさんのことを学んでくれただろうね。セナは経験不足だけど、それは僕から学べたはずだった。セナには、小さな問題を解決してくれる人が必要だよ」

セナとパストール・マルドナードの体制で2012年シーズンを戦うウィリアムズは、今シーズン第5戦スペインGPで勝利を挙げた。2011年シーズンを非力なクルマで戦い続けていたバリチェロは、チームに久しぶりの優勝をもたらした2012年型のクルマに乗れなかったことを悔しく思っていると話す。

2012年型が2011年型よりもよく仕上がっていることを知っていたかと聞かれたバリチェロは、「そうだよ。僕たちは2011年にどんな問題があったかを知っていたのだからね」と答えている。

「それに、新しい人員も正しかった。ルノーエンジンに載せ換えたことは大きな違いを生んだ。あのエンジンに変えたことで、操作性も大きく向上したんだ」

前半戦を終えた2012年シーズンを、バリチェロは「驚き」だと話している。

「あの場にいられないなんて、本当に心が痛むよ。ものすごい接戦だ」

「誤解しないでほしいのだけれど、今年も(F1で)走れていたらよかったと思う。だけど自分が犠牲になったとは思っていないんだ」

「ウィリアムズにとっても残念なことだったと思うよ。僕だったらすごくいいシーズンを送れていたと思うから。僕にとってじゃなく、チームにとってね。ウィリアムズは僕から得るものがあったはずなんだ」

「それから、指南役としてもいいチームメートになれたと思う。セナ、ボッタス(バルテリ・ボッタス/テスト兼リザーブドライバー)、マルドナードは僕がいればもっと伸びていたと思うんだよ」

「マルドナードのことを考えてみても、去年の彼は今年ほど接触がなかっただろう。パストールはすごく速いけれど、僕が隣にいれば、もっと自制のあるレースができていたはずだよ」

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