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マリア・デ・ビロタ、予断を許さず

2012年07月07日(土)12:41 pm

マルシャのテストドライバーであるマリア・デ・ビロタがテスト走行中にクラッシュしてから3日が経過した6日(金)、デ・ビロタの妹イザベルがマリアの容体を「予断を許さない状態ですが、安定しています」と明かした。

テスト中にスペイン出身のデ・ビロタが低速で走らせていたクルマが突然加速して運搬用のトラックに衝突した。デ・ビロタは頭部と顔面に重いケガを負って病院に搬送され、イギリスのケンブリッジにある病院で長時間の外科手術を受けていた。マルシャの公式発表では、デ・ビロタの右目失明が明かされている。

デ・ビロタの事故、そしてその容体にF1界からも心配と回復を願う声が届いている。現役F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、5日(木)にイギリスGPの舞台シルバーストンで「デ・ビロタが可能な限り回復して、日常生活に戻れるようになることを願っている」とブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』に語った。

「何が起こったか分からないんだ。クルマの問題なのか、(ドライバーの)ミスなのかも分からない。ティモ・グロック(マルシャ)と話したけれど、チームも何が起こったのかつかめていないらしい」

「何よりも大事なのは、デ・ビロタの回復だよ」とベッテルは語った。

2007年カナダGPのロバート・クビサ、2009年ハンガリーGPのフェリペ・マッサ(フェラーリ)など、近年のF1では重大なクラッシュに見舞われてもドライバーがサーキットに戻るケースが多かっただけに、今回の事故がF1界に与えた衝撃は大きい。そんな中、『Daily Mail(デイリー・メール)』は、「デ・ビロタに脳の腫れは見られない」との医師の談話を伝えている。

頭部に外傷を負ったあとには、脳が腫れて容体が悪化する場合があるが、デ・ビロタにその症状が見られないとすればこれは朗報と呼べるだろう。ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、術後のデ・ビロタは薬で眠っているが、「新たな合併症は見られない。また、6日(金)には、デ・ビロタは再手術を受けることになる」と報じている。

デ・ビロタの命に別状はないと報道されていても、マルシャは重苦しい雰囲気に包まれていることをドライバーのグロックが明かしている。

「特に、現場にいたスタッフたちにとって難しい状態だね。だけど、シルバーストンにいるどのチームも、いつもと同じではないよ」

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