マクラーレンF1チームのグループ企業であり、市販車製造を行っているマクラーレン・オートモーティブが、今月末にイギリスで開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」においてMP4-12Cの2013年式仕様車(プロトタイプ)を発表することになっている。
MP4-12Cはマクラーレンが2010年に発表した最高出力600ps、最大トルク61.1kg/mを絞り出す3.8リッターV8エンジンを搭載したスーパーカー。翌2011年には改良版のMP4-12C GT3が発表されていたが、今年のグッドウッド・フェスティバルにはそれらをさらに進化させた2013年型の新バージョンがお目見えすることになる。
新型車は、これまでのモデルをベースとしてさまざまな改良が加えられているが、まず、馬力が600馬力から625馬力へと引き上げられている。さらに、スロットルやシフトなどもよりドライビングの楽しさを味わうことができるものへと作り変えられているという。
また、オプションも以前より充実されており、エクステリアでは人目を引くボルケーノイエローのボディーカラーが選択可能に。インテリアにはセミ・アニリン加工が施されたハイクオリティーな革張りとアルカンターラがふんだんに用いられたオプション仕様も登場。さらに、ホイールは新たに設けられたダイヤモンドカット仕上げも選択することが可能だ。
グッドウッド・フェスティバルには、市販モデルのプロトタイプとして、ボルケーノレッドのボディーカラーに、新しく設けられる革張りの内装が施されたモデルが登場する。その足元を飾るのはもちろんダイヤモンドカット仕上げが施された軽量鍛造合金ホイール。この新型MP4-12Cは、2009年のF1チャンピオンであり、現在マクラーレンF1チームに所属するジェンソン・バトンによって30日(土)にデモンストレーション走行が行われるほか、イベント開催期間を通じてスーパーカーパドックで間近に見ることができる。
また、グッドウッド・フェスティバルではMP4-12C GT3の「グレート」バージョンも見ることができる。この「グレート」バージョンは、エリザベス女王が即位60周年を迎えるとともに、ロンドン・オリンピックの開催でイギリスが世界中から注目を集めるのを機に、さらにイギリスの魅力を世界に発信しようという目的で実施されている「グレート・キャンペーン」のためにマクラーレンが用意したもので、イギリス国旗であるユニオンジャックがクルマのサイド全体にあしらわれている。今年のグッドウッド・フェスティバルではこのグレートMP4-12C GT3のデモンストレーション走行も行われることになっている。