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F1第8戦ヨーロッパGP、レースレポート

2012年06月24日(日)23:30 pm

2012年F1第8戦ヨーロッパGPが6月24日(日)、バレンシア市街地サーキット(1周/5.419km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間21時)から行われた全57周の決勝でフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が今季2勝目を記録した。

レーススタート時の天候は晴れ、気温27℃、路面温度は45℃。ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)と2番手スタートのルイス・ハミルトン(マクラーレン)は順位を守ったまま1コーナーへ。しかし、4番手スタートのロメ・グロジャン(ロータス)が、3番手スタートのパストール・マルドナード(ウィリアムズ)抜いた。また、7番手スタートの小林可夢偉(ザウバー)が5番手に浮上している。

可夢偉は1周目にマルドナードを抜いて4番手に浮上。2番手ハミルトンはベッテルから少し離され、背後にグロジャンと可夢偉が迫っている状態。ベッテルはファステストラップを更新しながら一気にハミルトントンとの差を広げていく。一方のハミルトンは、ペースが上がらないのか、それともあえて抑えているのか、4周目終了時に両者の差が6.8秒まで広がった。

ハミルトンの後ろは6番手キミ・ライコネン(ロータス)までが隊列になり、やや離れてニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)がフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が続いている。

9周終了時、ベッテルとハミルトンの差がついに10秒へ。また、10周目にはグロジャンがハミルトンを抜いて2番手に浮上。可夢偉はハミルトンからやや離され1秒強の差になっている。13周目終了時ハミルトンが1回目のピットストップ。ハミルトンはソフト側からハード側のタイヤに交換し、9番手でコースに戻った。

次の周には3番手の可夢偉、4番手のライコネンがピットへ。このピットストップで可夢偉は時間がかかり、ライコネンに抜かれてしまった。ライコネンは10番手、可夢偉は11番手でコースへ復帰している。可夢偉とライコネンはともにソフト側からソフト側のタイヤへ交換した。

15周目終了時には3番手に浮上していたアロンソがピットへ。アロンソもソフト側からソフト側のタイヤへ交換し、ライコネンの前9番手でコースへ復帰した。次の周にトップのベッテルと2番手グロジャンがピットイン。両者ともソフト側からソフト側タイヤへ交換しながら、ベッテルはトップのままコースへ。グロジャンはハミルトンの前、4番手でコースへ復帰している。

20周目、まだピットインしておらず、ペースの上がらないクルマがいることから数珠つなぎの状態になった集団の中で、ブルーノ・セナ(ウィリアムズ)と可夢偉が接触。可夢偉はペースの上がらないセナに並びかけようとしたが、セナが可夢偉の方へステアリングを切ったことから可夢偉は壁とセナに挟まれる形に。可夢偉のフロントウイングがセナの右リアタイヤと接触し、セナはパンクしてスピン。可夢偉もフロントウイングを壊したため、ピットへ戻ってウイングを交換した。

これにより可夢偉は18番手に後退。また、セナは最後尾まで落ち、接触の原因を作ったとしてセナにドライブスルーのペナルティーが科された。トップでは、相変わらずベッテルが速いペースで周回を重ねており、2番手グロジャンとの差は24周目終了時に20.6秒。グロジャンはファステストラップを更新しながらベッテルとの差を詰め始めた。

29周目、ヘイキ・コバライネン(ケーターハム)とジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)が接触し、タイヤをパンクさせたベルニュがタイヤの破片をまき散らしながら走行しているため、セーフティカーが出動。ここで、上位勢のほとんどが2回目のピットストップを行ったが、ハミルトンはピット作業に手間取り、6番手に後退した。トップはベッテルのまま、2番手グロジャン、アロンソが3番手に浮上している。

また、ここでピットインしなかったダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)が4番手に。だが、リチャルドはハード側のタイヤをまだ使っていないため、もう1度ピットインする必要がある。可夢偉もここでピットインせず、13番手につけた。レースは34周目から再開となった。

レース再開と同時にアロンソがグロジャンを抜いて2番手に浮上。そして35周目、ベッテルが急にスローダウンしてコース上にクルマを止めた。これにより、アロンソが首位に立ち、グランドスタンドの観客は大歓声。また、可夢偉とフェリペ・マッサ(フェラーリ)が接触し、両者ともクルマを修復するためピットへ。可夢偉はそのままリタイアとなった。

アロンソがファステストラップを更新しながらグロジャンとの差を広げようとするものの、グロジャンも離されずについていく。だが41周目、グロジャンがまさかのスローダウン。グロジャン担当の小松エンジニアは無線で、オルタネーターのトラブルが発生したとグロジャンに伝えていた。

その後、アロンソと2番手ハミルトンは同じようなペースで走行。両者の間には4.2秒の差がある。また、マッサとのクラッシュについて可夢偉へ次戦イギリスGPでの5グリッド降格ペナルティーが科された。

残り数周になると、ハミルトンはリアタイヤがつらいような走りになり、アロンソから離されていく。55周目にはライコネンがハミルトンを抜いて2番手に浮上。そして、56周目にマルドナードがハミルトンを抜こうとして両者が接触。ハミルトンがはじき飛ばされるような形になり、ハミルトンは壁にクラッシュ。これにより、ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)が3番手に浮上した。

結局、アロンソがトップのままチェッカーフラッグを受けて今季2勝目を記録。ゴール後は、コースマーシャルからスペイン国旗を受け取って、スペイン国旗を掲げながらウイニングラップを走った。そして、観客スタンド前でクルマを止め、クルマを降りて大歓声に応えていた。2位はライコネン、3位にシューマッハが入り、シューマッハは復帰以来初の表彰台を獲得した。4位から10位までの結果は次のとおり。

4位マーク・ウェバー(レッドブル)、5位ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、6位ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)、7位ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、8位ジェンソン・バトン(マクラーレン)、9位セルジオ・ペレス(ザウバー)、10位パストール・マルドナード(ウィリアムズ)。

F1第8戦ヨーロッパGP終了後ランキング
【結果】第8戦ヨーロッパGP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差など
F1第8戦ヨーロッパGP決勝の結果

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