F1チームの関係者たちは、今週のムジェロでのテストを終え、さまざまな思いを抱いているようだ。
今回のテスト会場となったムジェロ・サーキットはフェラーリが所有しているものだが、このサーキットがふたたびF1のレースカレンダーに復活するのではないかという推測がささやかれる中、フェラーリがムジェロ・サーキットで初めてのシーズン中の合同テストを開催するよう長年にわたって強く働きかけていたことが明らかとなった。
レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーはこのムジェロでのテストについて次のように述べている。
「とても美しいし、食べ物もとてもおいしいね。しかし、かなり費用がかかるし、正直に言えばここへ来る必要性は感じていなかったよ」
実際のところ、このムジェロと同じような高速サーキットで、現在のF1カレンダーにあるのは、モンツァとスパ(フランコルシャン)、それにシルバーストンの一部くらいだろう。
そして、もし来週末(13日決勝)にスペインGPが予定されているバルセロナでテストを行えば、移動の点でははるかに意味のあるものになっていたはずだ。
ロータス代表のエリック・ブーリエも、ムジェロは「無駄づかい」だったと語っている。
もちろん、フェラーリ関係者は違うとらえ方をしている。
「シーズンの間にもっとテストしたいね。ここでの1日がシミュレーターでの作業の1年分くらいの価値があるとまでは考えないけれど、ここでの1周はよそでの100周分に相当するよ」と話すのはフェラーリのフェルナンド・アロンソだ。
レッドブルのマーク・ウェバーは、ムジェロは適正なテストを行うには速すぎるサーキットだと言いつつも、彼自身はそのサーキットレイアウトを楽しんだようだ。
さらにウェバーは、ルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンの2人をテストに参加させず、代わりにテストドライバーに走行をさせたマクラーレンの姿勢には理解ができない、と次のように続けている。
「(チームメートのセバスチャン・ベッテルと自分にとって)ここへ来るということは考えるまでもないことだった。最近ではテスト走行がかなり限定されているから、自分にとってはクルマに乗れるのはいいことだからね。どんな形であれ、実際にクルマを走らせることができるのなら、そうするよ」