治安上の懸念から金曜日の2回目のフリー走行に参加しなかったフォース・インディアは、翌日行われたバーレーンGPの予選でテレビ放送から意図的に外されていた事についていまだ沈黙したままだ。
ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)は、トップ10のスタート順位を決める予選Q3まで生き残っていたが、国際映像にフォース・インディアが映ることはなかった。F1の最高責任者バーニー・エクレストンはこの問題について、トップを争うマシン以外は「誰も気にしていない」として正当化した。
エクレストンが所有するF1の運営会社FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)が管理する国際映像にフォース・インディアが映らなかったのは、フリー走行に参加しなかった事が理由だとのうわさが強まっている。フォース・インディアは、18日(水)の夜にスタッフがデモ隊と警官隊の衝突に巻き込まれていたことから、暗くなる前にスタッフをホテルへ帰すためにフリー走行2回目への参加を見送っていた。
「アルコールの広告に関する規制の方が問題だったのではないかな」とエクレストンはリポーターに語り、こう続けた。
「彼らのクルマにはウイスキーの広告が目立つ。あれは事前に外しておくべきだった、テレビでは映せないからね」
バーレーンGPで現場に姿を見せなかったチーム代表ビジェイ・マリヤに代わり、現場で指揮を執っていたフォース・インディアのチームディレクター、ボブ・ファーリーはコメントを差し控えていた。
エクレストンが指摘したように、マクラーレンとザウバーは通常のアルコール系スポンサーロゴを外して走ったが、レッドブルはビールブランド、シンガのロゴをつけたままだった。
しかも、20日(金)のフリー走行1回目の段階ではウイスキーのスポンサーであるワイト・アンド・マッケイのロゴをまとったフォース・インディアのマシンが国際配信映像に映っている。また、この問題が大々的に報じられた後に行われた22日(日)の決勝でも、フォース・インディアのマシンが国際映像に映ることが多かった。
あるチーム関係者は『Guardian(ガーディアン)』に、「何が起こったのか、みんな分かっている。フリー走行に参加しなかったから、バーニーはフォース・インディアを罰しているのさ」と語った。