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F1不細工ノーズ回避のためルール変更か

2012年03月01日(木)18:15 pm

2013年のF1マシンが、今年のように「醜い」とこき下ろされる事態を避けるべく、F1関係者は打開策を模索しているようだ。

これまでに発表された2012年型車のほとんどが採用し、今年のF1で大流行となっているのが車体先端部のノーズに段差を設けたステップノーズと呼ばれるデザイン。これは今年変更されたノーズの高さに関するルールの中で、各チームが従来のパフォーマンスを落とさないために最適と判断して施した処理だ。しかし、これによってノーズが不細工になったと各方面から批判されている。

F1へタイヤを供給しているピレリの責任者ポール・ヘンベリーは、ステップノーズを採用した2012年のF1マシンは「豚のように醜い」と酷評した。

レッドブルの技術部門責任者で、空力の天才との呼び声高いエイドリアン・ニューイが先べんを付けた、コックピットのあるモノコックを高くするクルマの設計コンセプトはさまざまなチームによって模倣された。そのレッドブルがFIAに対し、モノコックの高さは2011年と同じにするべきだと働きかけたと考えられている。

レッドブルは、これによって小規模チームが多額の資金をかけてモノコックやサスペンションの設計を一新する必要がなくなると主張したようだ。結果として、モノコックの高さは昨年と同じになり、モノコックとノーズを接続するバルクヘッド付近に段差を作るデザインを各チームが選択した。

2010年、2011年とF1を連覇したセバスチャン・ベッテル(レッドブル)も、2012年のF1マシンは「美しいとは言えない」と認めている。

だがその一方で、ベッテルはイギリスの『Sun(サン)』紙に対し「来年はステップノーズを採用したクルマが、グリッドから消え去るだろう」と語っている。

元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーも、このステップノーズについて「最悪だ」と厳しい意見を寄せつつも、「来年は同じ問題が起こることはないだろうね」とオーストリアのテレビ局『Servus(セアヴス)』でコメントしている。

同じく元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドもこの意見に賛成し、次のように語った。

「FIAは来年に向けていくつかのルール変更を行うと思う。だから、2013年のマシンにはあのような大きな段差はできないだろうね」

「でも、数年前にリアウイングとフロントウイングの大きさが変わったときはどうだっただろう? 最初はとても醜いように見えたけど、慣れてしまったらそうでもなくなったよね。もちろん、マシンが美しいことに越したことはない」

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