傷害事件で有罪判決を受けたエイドリアン・スーティルだが、これによってスーティルのF1復帰が影響を受けることはないとスーティルのマネジャーが語った。
昨年の中国GP決勝後に上海のクラブで行われたルイス・ハミルトン(マクラーレン)の優勝パーティーの際、友人として同席していたスーティルがロータス(当時ロータス・ルノーGP)のオーナー企業ジェニイ・キャピタルのエリック・ルクスCEOにケガを負傷させていた。その裁判が今週にミュンヘンで行われ、スーティルは執行猶予付きの懲役18ヵ月と20万ユーロ(約2,000万円)の罰金という判決を受けた。
スーティルは、フォース・インディアでのシートを昨年限りで喪失。現在はF1に残る道を探っているものの、今回の有罪判決がスーティルのキャリアに影響するとの意見もある。スーティル自身も31日(火)、「F1に僕と働くことを希望する人がいるのか分からない」と『SID通信』へ語っていた。
しかしスーティルのマネジャーであるマンフレッド・ジマーマンは、有罪判決によってF1の統括団体FIA(国際自動車連盟)から処分を受けることはなく、スーティルの将来に影響はないと語った。
「(今回の判決は)F1におけるエイドリアンの将来に何の意味もなさない。FIAで重大な問題にされることはなく、彼が走る資格について処分を受けたわけではない」
だが、判決を下した判事は、通常であれば18ヵ月の刑に執行猶予が付くことはないと語っている。判事によると、スーティルが現在置かれている状況や、過去に犯罪歴がないことを考慮しての執行猶予だったという。その一方で、F1ドライバーであるスーティルにとって「仕事上で深刻な影響」が出るだろうとも判事は話していた。