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小林可夢偉、片山右京、笹原右京インタビューその2

2012年01月18日(水)8:53 am

Q:話題が変わりますが、今日は若い笹原選手もいるので、お2人から何かアドバイスはありますか?

可夢偉:僕がアドバイスしたら、ろくなことはないと思うんですけど… いやいや、僕はアドバイスできないと思います。一番言えるのは、腐るなってことですね。つぶされることなんていっぱいあると思うし、めんどくさいこともいっぱいあると思います。不公平だと思うことばっかりなので世の中は。そこで腐らずに、自分を信じて頑張るしかないかな。

片山:この前、石川遼くんが今年、世界へ出るのに同じことをアドバイスしてくれって言われて、俺に言うことなんてないよって言ったんだけど、同じことをアドバイスした。俺らの時代は、コンピューターはない、携帯もない、メールもできない時代だったから、そういうところから違った。でも、可夢偉たちの世代になると、言葉も大丈夫だし、ネットなどで情報化社会になっている。

片山:それでも、本当に不公平とか不条理とか、そういったことばっかり。人間はいい時しか見てくれないから、ちょっとでも悪くなると、すぐに後半あれでしたよねとか皆に言われちゃうから、だから、気にするなってこと。自分の道をって言うしかない。

可夢偉:結局、最後に信じるのは自分ですしね。いい時もいっぱいあるけど、悪い時も100%あるから。

片山:エゴイストになっていないと、自信なくすからね。

笹原:アドバイスをもらえるだけでも…

可夢偉:あのハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)でも、ダメなときあったんだよ。今でもダメなときあるけど、F3のときとかはハマってたんですよ。あんだけ完ぺきな状態で(F1へ)上がってきてもね。

Q:最後に今年の抱負をお願いします。

可夢偉:自分の仕事をするというのが一番の目標で、去年に自分が悪い仕事をしたとは思いませんが、今年はちゃんと、チームと引っ張るという立場でいい仕事をしたい。運転の方はあまり気にせずに、僕がいてくれてよかったなと最後にチームが言ってくれるぐらい、開発の面でチームを支え続けて、2010年から2011年は1つだけポジションが上がったので、今年はもうちょっと前に行ければなと思います。

片山:僕は現役じゃないので、個人的にはやることがいっぱいあるけど、若い人たちが頑張っている。モータースポーツは、頑張っていても結果が出ないと頑張って見えない時があるんです。そういったことを伝えていくのが仕事だし、モータースポーツが日本では瀕死の状態だから、少しでも次の世代に貢献できることがあれば、そういう風に皆でやりたいなと思います。

笹原:今年の活動はまだ決まっていませんが、どんな時でも自分を信じて、応援してくれる方々に感動を与えられるようなレースをできたらなと思います。

可夢偉:いや、自分が感動すればいい。人のためにレースしてないでしょ。自分がいい仕事をしたなと思わないと絶対に。

片山:いいこと言うね。

可夢偉:絶対にそうですよ。

片山:なかなかそういう表現は自信持って言えないよ。

可夢偉:いやいや、人のためになんかレースしてないですよ。

片山:でも、もっと年を取ると、自分のためよりも、人のための方がエネルギー出る時があるんだよ。今は違うけどね。今は可夢偉のやっていることが自然の人のためになっている。感動させているからね。

可夢偉:自分が納得する仕事をしないと腹が立つじゃないですか。だから、自分の理想を究極も突き進めて、それが結果的に感動的できるかということで、それがどこかという問題はありますけどね。でも、若い時は自分の究極を突き進めていたほうがいいと思う。人が何か言って、それが良かったと思うんじゃなくて、人が良いと言っても自分がこうだからまだ納得できないって言うくらいじゃないと。僕はいまだにそうですけどね。自分の究極をどれだけ進めるかという勝負です。

片山:それは、ドライバーやっていると一生変わんない。たぶん、一生懸命生きていないと、フラストレーションたまっちゃうからしょうがない。ドライバーっていう人間はね。

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