フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、今年のシーズンオフの間にカルロス・サインツとの契約を2023年以降も更新する方向で検討に入ることを認めた。
先週末に行われた2021年F1最終戦アブダビGP決勝ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の戦いに全員の目が釘付けになっていたのは間違いないだろう。
しかし、あまり目立つことはなかったかもしれないが、最終的にファイナルラップで劇的な逆転勝利を飾ったフェルスタッペン、2位に終わったハミルトンと共に表彰台に上った3人目のドライバーがフェラーリのサインツだった。
「フェラーリでの最初のシーズンを表彰台で終えられるなんて、魔法のようなシーズンだったよ」
レース後にそう語ったサインツは次のように付け加えた。
「これで選手権5位だと思うよ」
今年マクラーレンからフェラーリへと移籍したスペイン人ドライバーのサインツだが、シーズン序盤は事実上のフェラーリナンバー1ドライバーだと言われているシャルル・ルクレールのペースについていけないこともあった。
しかし、徐々にフェラーリF1マシンに慣れてきたサインツはシーズンが進むにつれて調子を上げ、結局ドライバーズランキングでは7位にとどまったルクレールよりも好成績を残している。
現在サインツとフェラーリが結んでいる契約は2022年シーズンまでとなっている。
だが、フェラーリでは今季活躍を見せたサインツとの契約をさらに延長することを考えているかと質問されたビノットは次のように答えた。
「カルロスにとっては素晴らしい年になった」
「1年前に彼と契約したときにこう言ったんだ。冬に今シーズンの間に起こったこと全てをレビューし、話し合うことになるだろうとね」
「だから、この冬にそうすることになるよ。シーズン全体を振り返る合同レビューを行い、今後どうするかについて話し合うことになる」
そう語ったビノットだが、今年のサインツの働きは十分にチームの期待に沿うものだったと次のように続けた。
「我々がカルロスと契約したとき、我々としてはコンスタントにポイントを獲得することができる2人の優秀なドライバーがいて欲しいと思っていた。そして、今シーズンはそうなったよ」
「私は今シーズンのカルロスには非常に満足している。彼にとってフェラーリとやるのは初めてだったし、それは簡単なことではなかったはずだ」
「だが、我々が彼と契約したのは、彼がポイントを獲得でき、学ぶことができる優秀なドライバーだからだ」