NEXT...F1開催スケジュール

F1アブダビGP後、メルセデスが“ラスト1周のドラマ”に抗議!

2021年12月13日(月)2:54 am

F1最終戦となる第22戦アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)決勝レースが行われ、最後の1周でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がルイス・ハミルトン(メルセデス)をかわして優勝し、初のワールドチャンピオンに輝いた。

●【F1第22戦アブダビGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

F1ラストランのホンダは、1991年のアイルトン・セナ以来となるチャンピオンを獲得し、有終の美を飾った。

しかしメルセデスは、スポーツ規則の2つの条項に違反しているとして、アブダビGPの最終順位に抗議した。

■ラスト1周のドラマ

ハミルトンは、スタートからレースをリードしており、フェルスタッペンに勝つ可能性が高いと思われていたが、残り6周の時点でニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)がクラッシュし、セーフティカーが導入された。

するとレッドブルは直ちにフェルスタッペンをピットインさせて、ソフトタイヤを装着した。リードするハミルトンはピットに入らず、38周目のハードタイヤのままステイアウトする戦略をとった。

レースは残り1周で再開されると、フェルスタッペンは履き替えたばかりのソフトタイヤに大きなアドバンテージを持っており、ハミルトンを捕まえて追い抜き、劇的な大逆転勝利を収めた。

■負けたメルセデス、2つの抗議を提出

その劇的なレース終了から30分以内に、メルセデスは2つの抗議を始めた。

1つ目の抗議は、「2021年FIA F1スポーティングレギュレーションの第48.12条に違反した疑いがある」というものだ。

その規則にはこうある。

「競技長が安全であると判断し、公式メッセージシステムを通じて全競技者に『周回遅れになったクルマがオーバーテイクするかもしれない』、というメッセージが送信された場合、トップに周回遅れにされた車両は、リードラップ上の車両とセーフティカーを追い越すことが求められる」

「これはセーフティカー出動後、最初のセーフティカーラインを2回通過した周回の終わりに、ラインを通過した時点で周回遅れとなっていた車両にのみ適用される」

「リードラップの車両とセーフティカーを追い抜いた後、これらの車両は追い抜きをせずに適切な速度でコースを走行し、セーフティカーの後ろに続く隊列の最後尾に位置するように努めなければならない」

「追い越しを行っている間は、追い越しを安全に行うために、リードラップを走る車両は、やむを得ずレーシングラインを外れる場合を除き、常にレーシングライン上に留まらなければならない」

「競技長がセーフティカーが必要ないと考えない限り、最後尾の周回遅れのクルマが先頭のクルマを追い越した時点で、セーフティカーは次の周回の終わりにピットに戻る」

「競技長がコースコンディションが追い越しに適さないと判断した場合、『追い越しは認められない』というメッセージが、公式メッセージシステムを通じて全競技者に送信される」

■メルセデス、ハッキリしないFIAに不満

レース中、当初はレースコントロールから「周回遅れのクルマはオーバーテイクを許さない」というメッセージが出されていた。その時点で、ハミルトンとフェルスタッペンの間には5台のクルマがいた。

しかしその後、その5台のマシンはアンラップを許可されることになった。レースが再スタートした時点でレース周回数は1周しか残っておらず、その結果、ソフトタイヤのフェルスタッペンはハミルトンに追いつき、オーバーテイクして優勝した。

メルセデスは、こうしたFIAの判断が揺いだことについて不満を抱いているようだ。

■再スタート前にフェルスタッペンが前に出た?

2つ目の抗議は、「F1スポーティングレギュレーション第48条8項違反の疑い」に関するものだ。この規則は、「セーフティカーがピットに戻った後、最初にライン(第5.3条参照)を通過するまでは、セーフティカーを含むコース上の他車を追い越してはならない」というものだ。

これは、再スタート前にもかかわらず、フェルスタッペンがハミルトンに並びかけてわずかに抜いたように見えたことについての抗議だと思われる。ここはドライバー同士が再スタート前の駆け引きをしている場面だった。

この抗議をFIAがどう判断するのか、注目したい。

●【最新ランキング表】F1世界選手権チャンピオンシップ

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック