バルテリ・ボッタスが、メルセデスに所属していた5年間に比べると「プレッシャーが軽減」される一方で「より責任が増す」ことになる2022年を楽しみにしていると示唆した。
●【F1第21戦サウジアラビアGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
ボッタスは今シーズン限りでメルセデスのシートを失い、来季はアルファロメオへ移籍することが決まっている。
32歳のボッタスは今季初開催されたF1サウジアラビアGPを3位でフィニッシュした後、母国フィンランドの『Iltalehti(イルタレティ)』紙に次のように語った。
「(メルセデスでは)かなりの圧力室にいるようだったよ」
「(アルファロメオでは)プレッシャーは小さくなると思うけれど、間違いなく責任はもっと大きくなるだろうね」
「そのチームを高いところに引き上げるにはたくさんの仕事をやり遂げる必要があるよ」
メルセデスでは2022年にはボッタスに替えて現在ウィリアムズで走っている育成ドライバーのジョージ・ラッセルをルイス・ハミルトンの新たなチームメートに据えることになる。
しかし、ハミルトンはサウジアラビアGPで今季通算8勝目をあげた後、ボッタスについて「このスポーツにおいてこれまでで最高のチームメートだ」と語るなど、ボッタスとの別れを残念に思っているようだ。
ともあれ、アルファロメオに移籍するということは、少なくともボッタスが今後F1チャンピオンになる可能性がほとんど消えてしまうことを意味するのは確かだろう。
2014年以降昨年まで7年連続でドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを独占してきた最強F1チームを去ることになったボッタスは次のように続けた。
「僕が自分の一番大きな目標を達成していないのは確かだ。全力を尽くしたけれどね」
「運が悪いときもあったのは確かだ。だけど、恐らくはF1の歴史上最高のドライバーであるチームメートに勝つのは本当に難しいことだったよ」
「誇れることもあるよ。後になればもっと評価されるんじゃないかな」
2017年にウィリアムズからメルセデスへ移籍し、これまでに通算10勝を記録しているボッタスはそう語ると、微笑みを浮かべながら次のように付け加えた。
「もっと悪い結果になる可能性もあったしね」
ともあれ、今週末に行われるF1アブダビGP(12日決勝)がボッタスにとってメルセデスでの最後のレースとなるわけだが、ボッタスはその後少し休みをとることにしたいと考えているようだ。
「アルファロメオでの仕事が始まるのは1月中旬からなんだ」
「僕はこれまで毎年そうしてきたように、フィンランドでクリスマスを過ごす予定なんだ。そして、2、3週間オーストラリアに行けたらいいなと思っているよ」
オーストラリア人のプロサイクリストであるティファニー・クロムウェルと交際しているボッタスは、オーストラリアに行けるかどうかは新型コロナウイルスの状況次第だと示唆し、次のように付け加えた。
「行けるかどうか、様子を見るよ」