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レッドブル首脳が主張「FIAは常に我々だけにペナルティを与える。チャーリーが必要だ」

2021年12月06日(月)19:19 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコが、サーキットの外でもライバルのメルセデスとの戦いを続けていくと主張した。

●【F1第21戦サウジアラビアGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)を8ポイント差でリードした状態で臨んだ先週末のF1サウジアラビアGPだが、決勝では予想通り両者が激しいトップ争いを演じる展開となった。

レースは最終的にはハミルトンが勝利し、ファステストラップポイントも獲得したことから、両者が同ポイントで並んで今週末の最終戦アブダビGP(12日決勝)を迎えることになった。

■不満のレッドブル首脳「チャーリーが必要だ」

しかし、レッドブル首脳陣は、初開催のサウジアラビアGPの舞台となったジェッダ市街地サーキットでフェルスタッペンだけにペナルティが与えられたのは公平ではなかったと感じているようだ。

「今日はすべての裁定が我々に不利なものだった」

そう語ったクリスチャン・ホーナー(レッドブル/チーム代表)は次のように続けた。

「それはすでにカタール(第20戦)でもそうだったがね」

「こういう言い方はしたくないが、現在のF1にチャーリー・ホワイティング(故人、前F1レースディレクター)がいないのが残念だよ」

「こういう状況のもとでは、あのレベルの経験を持つ人物が必要だったよ」

■メルセデス首脳「限界を超えている」

しかし、F1関係者の中にはあまりにも攻撃的過ぎるドライビングを行ったフェルスタッペンに非があったと考えている者も少なくないようだ。そして、もちろん、メルセデスを率いるチーム代表のトト・ヴォルフもそのひとりだ。

「壊れたウイングによって何度かコースを外れていたかもしれないよ」

フェルスタッペンが急減速を行ったことでそのマシンに追突し、フロントウイングにダメージを負っていたハミルトンに言及しながらそう語ったヴォルフは次のように続けた。

「ここで悪口を言いたいとは思わないが、評価と分析は行われるべきだよ。非常にハードだし、恐らく限界を超えていると思うよ」

「我々はベストな者が勝つクリーンなタイトル争いを望んでいるだけだ。もしそれがマックスなのであれば、私も穏やかでいられるだろう。だが、そのためにはフェアなゲームでなくてはならないんだ」

■レッドブル首脳「ブレーキテストはハミルトンの見当違い」

だが、これまでもたびたびヴォルフと衝突してきているレッドブルのマルコは、現時点ではとても穏やかになれる状況ではなさそうだ。

「まず、ハミルトンが非常に怒ってブレーキテストと呼んだことについては反論もできるよ。私にはそれほど奇妙なことには見えなかった」

テレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語ったマルコは次のように続けた。

「我々のデータではブレーキ圧の変化は何も見られなかった。ハミルトンが見当違いをしただけだ。それなのに我々にペナルティが科され、マックスのタイヤは2つの大きなカットでダメージを負っていたんだ」

「我々としてはフィニッシュラインを横切ることができたことに満足するしかないほどだよ」

■スチュワードは不公平

マルコは、これまでもFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)が指名したF1スチュワードたちによってレッドブルが不公平な扱いを受けてきていると考えているようだ。

マルコは母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にも次のように語っている。

「マックスが牙をむけばすぐにペナルティを受けてしまう。だが、もしハミルトンが彼をコース外に押し出しても、それは何も悪いことではないようだ」

「こんなことを続けるわけにはいかないよ。受け入れられないね」

「現在、我々はあらゆることを評価することにしており、特定の事柄に関してはFIAに報告するつもりだ」

マルコはさらに、ドイツの『Bild(ビルト)』紙にも次のように主張した。

「我々の主張が事実に基づいて立証されれば、新たな評価がなされることを期待している。そうすればハミルトン側に罰が与えられることになるんじゃないかな」

■セナ対プロストのクラッシュは1レースだけだった

現在、F1史上最も過酷なタイトル争いのまっただ中にいると考えているかと質問されたマルコは次のように答えている。

「セナ対プロストは鈴鹿でクラッシュした1レースだけだった」

「我々はメルセデスと何か月にもわたってこういう争いをしてきている。しかし、こういう戦いにおいて一方に偏った決定しかないということはありえないよ」

フェルスタッペンとハミルトンが同ポイントで臨むアブダビでの最終戦に何を期待するかと尋ねられたマルコは次のように答えた。

「まず第一に、今日の結果がもう一度分析され、最善の場合にはそれが修正されることを期待しているよ」

「しかし、我々はそのレースで勝たなくてはならない」

■コンストラクターズ争いは重要ではない

一方、今季のコンストラクターズタイトル争いに関しては、最終戦を残す段階でメルセデスがレッドブル・ホンダに28ポイント差をつけている。

しかし、マルコは自分たちにとってコンストラクターズタイトルをとることはそれほど重要なことではないと次のように主張した。

「彼ら(メルセデス)は今日大きくリードを広げた。だが、我々はドライバーズタイトルの方に集中している。我々は自動車メーカーではないからね」

●【最新ランキング表】F1世界選手権チャンピオンシップ争いは最終戦へ

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