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ペナルティの基準は「不明確」なままだとF1ドライバーたち

2021年11月24日(水)18:00 pm

F1レーシングディレクターを務めるFIA(国際自動車連盟)のマイケル・マシがレースで必要以上に攻撃的だと思われる行為をしたドライバーに対してどのようにペナルティを科すかは「明確」になっていると語ったことに対し、何人かのF1ドライバーたちが反論を行った。

今季はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の間で激しいタイトル争いが繰り広げられているが、ブラジルで行われた第19戦サンパウロGPではフェルスタッペンがハミルトンをコース外に押し出す形のディフェンスを行ったものの、これに対してFIAのレーススチュワードたちはペナルティを与えるかどうかを審議する必要もないと判断していた。

その後、メルセデスはそのときのオンボード映像を新たな証拠として提出し、その決定に異議を申し立てたものの、FIAはそれを却下している。

その後、オーストラリア出身のマシは、ドライバーたちとのミーティングにおいてこの問題を「明確」にしたと、次のように語った。

「我々はドライバーに何を期待しているのかを明確にしたと考えている。同意する者もいれば、そうではない者もいる。しかし、それはいつものことだよ」

「我々は彼らに基本的な指針は示した。だが、それぞれのケースは具体的な状況を考慮した上でスチュワードによって個別に扱われることを認識しておく必要がある」

だが、現F1チャンピオンであるハミルトンは、こうしたマシのコメントに対して次のように語った。

「いや、明確ではないよ」

「マックス以外のドライバー全員が明確にするよう求めていたが、あまり明確ではなかったよ。もはや明確な線引きがなくなっているのは確かだし、そうだね、いちかばちかやるだけだと思うよ」

「だから、もしブラジルと同じようになれば、僕たち誰もが同じシナリオで行くべきだよ」

実際のところ、ほかのF1ドライバーたちの中にはハミルトンの意見を支持する者も少なくないようだ。

2022年にはバルテリ・ボッタスに代わってハミルトンの新たなチームメートとなることが決まっているジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)は、ブラジルでのフェルスタッペンの動きはやり過ぎだったと語り、次のように付け加えている。

「もしあれがグランプリの最終ラップで起きていたなら、間違いなく彼はペナルティを受けていたはずだよ」

2022年には今年限りで引退するキミ・ライコネン(アルファロメオ)に代わって現役最年長F1ドライバーとなる40歳のフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)も次のように語っている。

「グレーゾーンがあまりにも多すぎるよ」

「あるときは利益を得ても、次には痛い目を見るんだ」

アロンソと同じスペイン出身のカルロス・サインツ(フェラーリ)も納得していないようだ。

「攻撃するときや防御するときにどこまで許されるのかについては冬の間にはっきりさせておかなければならないよ」

「相手をコースの外に押し出してもいいのかな? そうであれば何回許されるんだろう? 1回だけ? 複数回? 警告は与えられるのかな?」

そうした疑問を呈したサインツは次のように付け加えた。

「僕たちはその答えが欲しかったんだ。だけど、問題の一部は、常に同じ競技委員ではないということだよ」

一方、現時点でライバルのハミルトンに8ポイント差をつけてランキングトップに位置しているフェルスタッペンは、本来非公開のはずのドライバーミーティングで語られた内容がメディアに漏れてしまっていることに関して不満を感じているようだ。

「僕たちはこの種のことを議論しているけれど、これらをメディアに伝える必要はないよ」

「僕はそういうことは好きじゃないというか、コメントしたいとは思わないね」

そう語った24歳のオランダ人ドライバーは次のように付け加えた。

「それよりも、僕はこの問題に携わっている人たちと話をしたいと思うし、今後彼らとこういうことに関して話し合いたいと思っている」

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