先週末にはロサイル・インターナショナル・サーキットで今季のF1第20戦カタールGPが行われたが、このレースでフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が2014年の第14戦ハンガリーGP以来となる7年ぶりの表彰台(3位)を獲得した。
●【F1第20戦カタールGP】決勝レースのタイム、周回数、ピット回数
2015年にマクラーレン・ホンダのプロジェクトに加わったアロンソだったが、そこからは表彰台争いに加わるようなレースをすることはできず、2018年シーズン後にはいったんF1を離れ、WEC(世界耐久選手権)に参戦する傍ら、インディ500やダカール・ラリーへの挑戦を行っていた。
そして、今季、2005年と2006年にF1タイトルをとった古巣ルノーがチーム名を変えたアルピーヌで3年ぶりにF1復帰を果たすと、ついにカタールで表彰台に上ることに成功したのだ。
優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)、2位となったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と共に表彰台に上ったアロンソは、母国スペインの『DAZN(ダゾーン)』に誇らしげに次のように語った。
「はばかりながら、僕はハミルトンとフェルスタッペンと表彰台を共にしたんだ。ほかの誰でもなくね」
現在アロンソが所属するアルピーヌの非常勤取締役を務める元F1ドライバーのアラン・プロストは、40歳のアロンソは今でも現役F1ドライバーの中で最高レベルにあると考えている。
かつて4回F1チャンピオンとなった実績を持つ66歳のプロストは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「私に言わせれば、彼(アロンソ)は最高のドライバーだよ」
「レース全体を見る彼の能力は信じられないほどだし、タイヤの感触のつかみ方、クルマに関する彼のコメント、そしてエンジニアに対する情報提供の仕方なども同じだよ」
プロストは、ルノーが2年のブランクがあるアロンソと契約を結ぶことを決めたときには自分はそれが正しい決断なのかどうか懐疑的だったと認めている。アロンソに関しては、さまざまなネガティブな評判があったためだ。
「フェルナンドはいつも私に自分は別人になったと言っていたよ。そして、私も彼が正しかったと言わざるを得ない」
そう語ったプロストは次のように付け加えた。
「彼は完全にチームのために働いている。そして、それはチームにとって非常にいいことだよ」