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レッドブル首脳がFIAを批判「システム不備の責任をドライバーに負わせている」

2021年11月22日(月)19:08 pm

先週末に今季のF1第20戦カタールGPが開催されたロサイル・インターナショナル・サーキットでは、決勝レース後にレッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から警告処分を受けるという珍しい“事件”が起きた。

●【F1第20戦カタールGP】決勝レースのタイム、周回数、ピット回数

これは、カタールGP予選Q3でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が黄旗を無視したとして5グリッド降格ペナルティが科されたが、ホーナーがそのときに黄旗を振ったコースマーシャルを「ペテン師」だと罵ったことによるものだった。

だが、レッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、あのときホーナーが怒りを感じたのも当然だと次のように語った。

「この怒りは、1台のマシンには黄旗が出ず、次のマシンには黄旗が振られ、3番目のマシンには黄旗が二重振動されたことに対するものだ」

「その不一致に対するものだよ」

予選では現F1チャンピオンのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得し、フェルスタッペンが2番手につけたものの、そのペナルティによってフェルスタッペンは決勝を7番グリッドからスタートすることになった。

しかし、フェルスタッペンはレースで見事にばん回し、優勝こそハミルトンに奪われたものの、2位に入ってファステストラップポイントも獲得したことでダメージを最小限に食い止めることに成功している。

だが、マルコは、このグリッド降格ペナルティがなければ決勝が違う展開となっていた可能性もあると次のように続けた。

「マックスが2番グリッドからスタートしていたら、もっと(ハミルトンに)接近できていただろう」

「彼は序盤にタイムを失ってしまったし、タイヤを酷使するしかなかったのは確かだからね」

今回のグリッド降格ペナルティに関して質問を受けたフェルスタッペン本人は次のように答えている。

「僕はスチュワードたちから贈り物をもらったことなど一度もないし、問題ないよ。驚いてなどいないよ」

しかし、マルコは、通常であればマシンのステアリングに設けられたディスプレイやコースの電光掲示板に黄旗が出たというサインが出るはずのところ、今回はそうした表示が出なかった中で、コース脇でボランティアのマーシャルが振った黄旗が優先され、それを適正に守らなかったとしてペナルティが科されたことに納得できていないようだ。

「ばかげているよ」

ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』にそう語ったマルコは次のように続けた。

「FIAはまともなマーシャルシステムを構築できず、その責任をドライバーの肩に負わせることでその無能さを隠そうとしているんだ」

「デジタル時代に入り、ドライバーはすべてをディスプレイで確認することができる。そして、ディスプレイには何も表示されていなかった。そして突然、経験の浅い人物が旗を振ったんだ」

「その後、マシ(FIAのF1レースディレクター)から大丈夫だというメッセージが届いた。それと同時にマックスはグリーンライトを目にし、それは自分のためだと思ったんだ」

「あれは本当に不運な状況だった。そして、私の考えでは、ドライバーは誰も罰せられるべきではなかったと思うよ」

一方、F1レースディレクターのマイケル・マシによれば、ホーナーは黄旗を振動させたコースマーシャルに対して個人的に謝罪したとともに、2022年に行われるスチュワードのワークショップに参加したいという姿勢を示したという。

オーストラリア出身のマシは次のように付け加えている。

「私の立場から言えば、世界のあらゆる地域のあらゆるサーキットで働くすべてのボランティアを守っていくつもりだ。彼らに対するこういうコメントは受け入れられるものではないからね」

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