ランス・ストロール「F1が年間レース数を増やしたいのならバランスを考慮するべき」
アストンマーティンのランス・ストロールが、F1はやみくもに年間レース数を増やすべきではないと警鐘を鳴らした。
今年は新型コロナウイルスの影響を大きく受ける中で何度かカレンダーの見直しが行われた。それでも、最終的にはF1史上最多となる22レースが行われることになっている。
しかし、2022年はさらに1レースが追加されて年間23レースで争われることになっている。そして、伝えられるところによればF1オーナーのリバティ・メディアはアメリカなどでのレースを増やすことで年間レース数をさらに増やしていきたいと考えているようだ。
こうした中、5日（金）から開幕する今季のF1第18戦メキシコGP（現地時間7日決勝）を前に、今週末からメキシコ、ブラジル、カタールと3週連続でF1が開催されるというスケジュールについて質問されたストロールは次のように答えた。
「僕はレースが大好きだから、3週連続でレースができるのは常に歓迎だよ」
「だけど、F1がビジネスとしてレース数を増やしていきたいのであれば、バランスが必要だと僕は思っている。メカニックやエンジニアなど、ここで働き、家族と離れて多くの時間を過ごしている人たちのことを考えなければならないよ」
F1オーナー、FIA（F1統括団体の国際自動車連盟）、そしてチームの3者が結んでいる現在のコンコルド協定（F1の商業権や運営方法、利益分配などが規定されているもの）には、F1が年間に最大25レースを行うことが可能だとされている。
だが、ストロールは、F1はこれ以上無理をしてはならないと考えている。
「どうやら僕たちはそれを目指しているようだけど、僕は25戦にすべきかどうかは分からないよ。僕の意見だけど、従業員がほかのことをするための時間を残しておく必要があると思う」
アストンマーティンのチームオーナーであるローレンス・ストロールの息子である23歳のランスはそう語ると次のように付け加えた。
「ドライバーにとっては世界中を旅するのもそれほど苦ではないよ。僕もシーズン初めの頃と同じように感じているし、レースが大好きだからね。だけど、状況全体に目を向けることが大切だよ」
