元F1ドライバーのティモ・グロックは、2021年F1シーズンの残り5レースでは、タイトル争いをしているドライバーたちのチームメートが重要な役割を果たすことになるだろうと考えている。
現時点において2021年のF1チャンピオンとなる可能性があるのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の2人だけだ。そして、フェルスタッペンが12ポイントリードした状態で今季の残り5戦に2人が臨んでいくことになる。
そして、かつてジョーダンやトヨタで活躍したグロックは、現時点ではフェルスタッペンの方がハミルトンよりもいい位置にいると考えている。
グロックは、母国ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に対し、それは単に今12ポイントのリードがあるからではなく、フェルスタッペンの方がチームメートのセルジオ・ペレスからより強力なサポートを得られるはずだからだと次のように語った。
「メルセデスは、バルテリ・ボッタスの代わりにジョージ・ラッセル(現ウィリアムズ)を来季から起用することを早期に決定してしまった」
「しかし、もはやメルセデスはボッタスに完全に頼ることはできなくなってしまった。特定の状況下でのフィンランド人(ボッタス)の振る舞いを見ればそれがよくわかるよ」
実際のところ、規定数を超えるエンジンコンポーネント投入により3レースでグリッド降格ペナルティを受けるといった不運もあったボッタスだが、ハミルトンの援護役としてうまく機能できていたようには見えなかったレースが多かったのも事実だろう。
一方、今週末に母国メキシコでのホームレースに臨むペレスは、母国レースで勝ちたいという気持ちがあることは認めたものの、「マックスはドライバーズタイトルを争っているし、僕たち全員が彼をサポートしなくてはならない」と語り、チームの目標や利益を優先するつもりだとしている。
「レッドブルは、ペレスをとても頼りにすることができる。彼がマックスをサポートしてくれるからね」
そう語った39歳のグロックは次のように付け加えた。
「これは今後も変わらないだろう。セルジオは2022年も残留することが決定しているし、チームを可能な限り最善の方法でサポートするために全力を尽くすことは明らかだよ」