2022年には新たな技術レギュレーションが適用されたこれまでとは大きく異なるF1マシンが登場することになる。しかし、F1ではすでに2026年に登場することになるであろうもうひとつ次の世代のF1マシンに目を向けているようだ。
これまでとは大きく異なる新レギュレーションが適用される2022年型F1マシンはこれまでよりもスピードはやや遅くなるものの、空力パーツの見直しなどにより乱気流の発生が抑えられ、後続のマシンが前を走るマシンに接近しやすくなり、結果としてオーバーテイクも増えると考えられている。
しかし、F1ではすでに2026年に登場することになるその次の世代のF1マシンをどういうものにするかということについて検討を行っている。
2026年には新たなF1エンジンレギュレーションも導入される予定となっており、より環境に優しく、シンプルで製造コストも今よりも抑えられたエンジンになると言われている。
そして、2017年からF1モータースポーツ担当チーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズは、2026年のF1マシンそのものにもエンジンと同じようなコンセプトが適用されることになるだろうと示唆している。
「エンジンだけでなく、マシンももっと持続可能なものにしていく必要がある」
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったシモンズは次のように付け加えている。
「それを実現する唯一の方法は、より小さく、より軽く、より効率的な規格を用いることだ」
実際のところ、2022年型F1マシンは現行マシンよりもさらに重いものとなる。
噂によれば、2026年のF1マシンはより小さく、軽くするために、ホイールベースがこれまでよりも短くなり、シャシーの幅も小さくなるだろうという。そして、空力とエンジンブレーキに大きく依存することでブレーキもこれまでよりも小さなものになると考えられているようだ。
かつてベネトン、ルノー、ウィリアムズなどの技術部門で活躍した実績を持つシモンズはこれについて次のように語った。
「理論的には、エンジンブレーキがすべてを引き継ぐことができるだろう。だが、バッテリーが充電されていない状態では、ドライバーがブレーキをかけなくてはならないときもある」