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カタールがF1ドライバーたちの「言論の自由」を保証

2021年10月28日(木)5:16 am

カタールのモータースポーツ連盟会長であるアブデラマン・アル・マナイが、F1ドライバーたちが今季のF1第20戦が開催されるカタールに来たときには「自由に発言することができる」と主張した。

最近ではルイス・ハミルトン(メルセデス)やセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)といったトップF1ドライバーたちが現代のさまざまな政治的・社会的問題について公然と発言を行うようになっている。

こうした中、人権侵害が行われていると世界から批判を受けているカタールでは、ドライバーたちがそうしたことに対して発言することが許されないのではないかと懸念する声もある。

とりわけ、カタールでは最近、スポーツに関連した大規模な建設プロジェクトで働く労働者の待遇に関して国際的に大きな批判を受けているという背景がある。伝えられるところによれば、そうした労働者のうち多くの者たちが仕事中に命を落としているという。

しかし、“エネルギーの専門家”としても知られるアル・マナイはこのほど、カタールでの言論の自由には「何の問題もない」と主張した。

「彼ら(F1ドライバー)は何でも自由に言いたいことが言えるよ」

フランスの『AFP通信』とドイツの『SID通信』にそう語ったアル・マナイは次のように続けている。

「カタールは批判を受け入れている」

「近年、カタールは労働者の状況を改善するために取り組んできた」

「もちろん、このシステムはまだ完璧ではないが、かなりの進歩を遂げてきているよ」

そして、アル・マナイはこうしたことがF1レースに影響を及ぼすとは考えていないようだ。

「もちろん、我々は満員の観客を迎えることになると期待している。F1開催を発表して以来、チケット需要は爆発的だよ」

そう語ったアル・マナイだが、カタールでのF1では禁じられるものがひとつだけあると認めている。それは、表彰台に上ったドライバーたちがシャンパンファイトをすることができないということだ。

「我々には自分の価値観と文化がある。そして我々は他者の文化を尊重している」

アル・マナイはそう語ると、次のように付け加えた。

「表彰式ではシャンパンやアルコールを使用しないが、代わりのものを用意することになる」

今年はオーストラリアGPがキャンセルされたためにその代替レースを開催することになったカタールだが、2023年から10年間に及ぶF1開催契約を結んだことも明らかになっている。

今年からサウジアラビアがF1カレンダーに加わっているが、2023年からはバーレーン、アブダビ、サウジアラビア、カタールと中東地域で4つのF1グランプリが開催されることになるわけだ。

現在、カタールでは今年のF1レース開催に向けてその舞台となるロサイル・インターナショナル・サーキットの手直しを進めているところだが、アル・マナイによれば、それは「化粧直し」程度のもので十分だという。

今年のF1第20戦カタールGPは11月19日(金)に開幕し、同28日(日)に決勝が行われる。

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