最近の報道によれば、新たなF1エンジンレギュレーションが導入される予定となっている2026年から、フォルクスワーゲンの傘下にあるアウディとポルシェがエンジンサプライヤーとしてF1参戦を開始する可能性が高いと考えられているようだ。
仮にアウディもしくはポルシェ、あるいはその2社がいずれもF1活動を開始する場合、2022年以降ホンダの協力のもとで自らF1エンジン製造を続けることになっているレッドブルと2026年以降タイアップすることになると考えられている。
F1に同じドイツの自動車メーカーが参戦する可能性があることをどう思うかと質問されたメルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは次のように答えている。
「有名なブランドがF1に参戦することに興味を抱いているのは素晴らしいことだよ」
だが、F1エンジンサプライヤーが増えるということは、メルセデスにとってもライバルが増えることになるのは確かだ。
ドイツの『Bild(ビルト)』は、アウディがレッドブルと手を組む可能性が高い一方で、現在メルセデスエンジンを搭載しているウィリアムズにもエンジンを供給する可能性があると指摘。さらに、ポルシェがかつて1983年から1987年にかけてエンジンを供給していたマクラーレンと組む可能性もあると推測している。
現在マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルはポルシェのWEC(世界耐久選手権)チームをチャンピオンに導いた人物であり、当然ポルシェとの太いパイプがあるのは確かだ。もしもポルシェがF1参入を決めた場合にはマクラーレン・ポルシェというコンストラクターが復活する可能性はかなり高いだろう。
これまでに伝えられているところによれば、2026年以降のF1エンジンは、現行のハイブリッド方式を継承しつつも、複雑なMGU-H(熱エネルギー回生システム)を廃止し、より安価で、より環境に優しく、それでいて魅力的な音を発生するものにする計画だとされている。