フェルナンド・アロンソ(現アルピーヌ)とセバスチャン・ベッテル(現アストンマーティン)を擁してもF1タイトル獲得に手が届かなかったことから、フェラーリは方針を変えざるを得なかった。
そう考えているのは、2010年から2014年までフェラーリで過ごしたスペイン出身ドライバーのアロンソだ。2005年と2006年のF1チャンピオンであるアロンソはフェラーリ在籍時にタイトル獲得に近づいたことはあったものの、結局自身通算3回目の栄冠には届かず、2015年にはホンダと手を組んだマクラーレンに移籍していた。
フェラーリはその後任として2010年から4年連続でF1チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテルをレッドブルから迎え入れたものの、結局ベッテルも6年間にわたってマラネロに本部を置くイタリアの名門F1チームにタイトルを持ち帰ることはできず、今年からアストンマーティンに戦いの場を移している。
「僕の時代もセバスチャンの時代も、フェラーリはF1チャンピオンになる準備ができていなかったんだ」
『f1-insider.com』にそう語った40歳のアロンソは次のように続けた。
「僕たちはどちらも近いところにまでは行ったけれど、勝利することはできなかった」
「今では、彼ら(フェラーリ)は計画の立て方を変えているし、期待値もそれほど高くなくなっている。彼らが若いドライバーを選択したことにそれが表れているよ」
アロンソやベッテルといった経験と実績を持つドライバーではなく、24歳のシャルル・ルクレールと27歳のカルロス・サインツというラインアップで臨んでいる現在のフェラーリについてそう語ったアロンソは次のように付け加えた。
「今の彼らは、短期的ではなく、長期的に若いドライバーを育てることを考えているんだ」