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レッドブル首脳がメルセデスを批判「ハミルトンを可哀想な犠牲者に仕立てた」

2021年09月15日(水)18:40 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンのクラッシュをめぐる論争を意図的に大げさなものにしたとしてメルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフを批判した。

マルコは、先週末にモンツァ・サーキットで行われた今季のF1第14戦イタリアGP決勝で起きたフェルスタッペンとハミルトンのクラッシュについて次のように語った。

「普通のレースにおける事故だったんだ」

だが、ヴォルフはレース後すぐに、フェルスタッペンがやったことはサッカーでよく見られる「戦略的ファウル」だと語り、フェルスタッペンが意図的にクラッシュし、ポイントリーダーの座をキープしようとしたのだと示唆していた。

そして、ヴォルフはこのほどイタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』に次のように語った。

「ルイスは1周目にはターン4でスペースを大きく空けて衝突を回避していたよ」

「しかし、私はルイスよりもスポーツマンらしくないかもしれない。なぜなら、私ならそこでレースを終えていただろうからね。少なくとも、今のパワーユニット(エンジン)の走行距離は伸びなくて済むだろう」

ヴォルフが示唆したのは、2021年のF1チャンピオンを目指してハミルトンとフェルスタッペンが争っているが、衝突することを避けようとしているのはハミルトンだけだということのようだ。

「今後はこのようなことを避けなくてはならない。ポジションを失ったことがわかると、2人のドライバーが戦術的な理由で衝突してしまう可能性があるからね」

「1周目には2人のドライバーが事故を避けるために何ができるかが示されていた。もし1人が少し乱暴に行けば、もう1人はそれを避けることができるということだ」

しかし、ヴォルフと同じオーストリア出身のマルコは、今回のクラッシュが必要以上に大きな騒ぎとなったのは、ヴォルフとハミルトンの2人が作り上げた「物語」のせいだとして非難している。

クラッシュが発生した際、宙に浮く形となったフェルスタッペンの右リアタイヤがハミルトンの頭をかすめたのは事実だ。しかし、ハロと呼ばれる頭部保護システムによってハミルトンが大けがを負うことは避けられている。

だが、ハミルトンはその後首に違和感があるとして治療を受けることになると語っていた。

さらに、ハミルトンは事故のあとでフェルスタッペンが自分の無事を確認しようともせずにその場を立ち去ったことに驚いたとも発言していた。

フェルスタッペンはこれについて、自分がマシンから降りたときにはハミルトンが自分のマシンをグラベルから出そうとしていたため、完全に彼が無事だったことはわかっていたと反論している。

実際のところ、F1公式サイトが公開したクラッシュの動画には、ハミルトンがマシンを操作したものの、リアタイヤが空転するばかりだったところがとらえられていた。

「これにまつわる話はすべてメルセデスが持ち出したものだ」

78歳のマルコはそう語ると次のように続けた。

「ハミルトンがグラベルからクルマを出そうと試みていたとき、フェルスタッペンはすでにクルマを降りていた。メディカルカーもそれを見て走行していたよ」

「そうしたら、彼らは可哀想なハミルトンが突然怪我をしてしまったというショーにしてしまったんだ」

F1関係者やファンの中には、モンツァであのままハミルトンが先行して優勝してしまえばまたポイントリーダーの座を奪われることになるためにフェルスタッペンが意図的にハミルトンに衝突したのではないかとの疑念を抱いている者もいる。

だが、マルコはそれに対して次のように主張した。

「ナンセンスにもほどがあるよ」

「そうするには、メルセデスは遅すぎたよ」

マルコはさらに、メルセデスが2022年の新車開発に専念するために2021年型マシンの開発はもう行わないと言っていることは信じられないと次のように続けている。

「私は彼らが言うことなど信じないよ」

「我々が5ポイントリードしていると言ってもそれは何の意味もないよ。最終戦までエキサイティングなレースが続くだろうね」

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