ニコ・ヒュルケンベルグが、自分のF1キャリアはもう終わったと示唆した。
2019年限りでルノー(現アルピーヌ)のシートを失ったドイツ出身ドライバーのヒュルケンベルグだが、2020年にはレギュラードライバーが新型コロナウイルスに感染したことからレーシングポイント(現アストンマーティン)から3戦に出走。そのうちシルバーストンで行われた第5戦70周年記念GPでは7位、ニュルブルクリンクで行われた第11戦アイフェルGPでは8位となる活躍を見せた。
しかし、2021年のレースシートを確保できなかったヒュルケンベルグは、今季もアストンマーティンのリザーブドライバーを務めているものの、2022年のシート獲得の望みも消えてしまっている。
現時点で、2022年に向けてまだ確定していないのは事実上アルファロメオでバルテリ・ボッタスのチームメートを務めるドライバーだけという状況になっている。
だが、ヒュルケンベルグは自分がそのシートを得るチャンスはないと母国ドイツの『Bild(ビルト)』に次のように語った。
「彼ら(アルファロメオ)とは交渉していないんだ」
「ほかのコックピットはすべて埋まってしまったし、それが2022年に向けてシートを確保するための最後の選択肢だっただろうね」
34歳のヒュルケンベルグは、2022年のシートを確保できなかったことから、もう自分のF1キャリアがこれで終わりを迎えてしまうことになるのは確かだと受け止めているようだ。
そして、ヒュルケンベルグは、今後はF1以外のカテゴリーにも目を向けていくことになると次のように語った。
「ほかのシリーズからもいくつかワクワクするような問い合わせを受けているよ。でも、僕は決断を急いではいないんだ。すべてを整理し、どんなものなのか見てみるよ」
一方、まだ来季のドライバーラインアップが確定していないアルファロメオだが、今季限りで引退するキミ・ライコネンのチームメートを務めているアントニオ・ジョビナッツィが来季も残留する可能性は小さいと考えられている。
そして、メルセデスの支援を受けるフォーミュラEチャンピオンのニック・デ・フリース、そしてアルピーヌと太いパイプがある中国人ドライバーの周冠宇(チョー・ガンユー)などが有力候補だと目されている。
来季アルファロメオに移籍することが決まっているバルテリ・ボッタス(メルセデス)は、母国フィンランドのテレビ局『MTV』から2022年には誰が自分のチームメートになると思うかと尋ねられると、次のように答えた。
「誰が僕のチームメートになるのかは全然わからないよ」
「僕が望んでいるのは、優秀で、速くて、チームを助けるために一緒に仕事ができるドライバーだね」
F1イタリアGP(12日決勝)の舞台となるモンツァでそう語ったボッタスは次のように付け加えた。
「まだ何人か候補者がいると聞いているよ」