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【ルノー】F1マシンの四輪駆動化やエンジンの4気筒化には反対

2021年08月10日(火)11:29 am

現時点ではルノーのF1ワークスチームであるアルピーヌにのみエンジンを供給しているルノーだが、2025年もしくは2026年から導入が予定されている新F1エンジンを現在の6気筒から4気筒にするという提案には反対だという姿勢を示している。

今季のF1第9戦オーストリアGPが開催されたレッドブルリンクにF1関係者が集って新F1エンジンについての会議が行われていた。そして、その参加メンバーの中にはフォルクスワーゲン傘下にあるアウディとポルシェのCEOも含まれていた。

このとき、新エンジンレギュレーション導入に合わせてF1に参入する可能性が指摘されているアウディやポルシェは、新エンジン規格を現在のV6ターボエンジンではなく、V4ターボエンジンに変えることを提案したと伝えられている。

伝えられるところによれば、将来的にフォルクスワーゲンとのコラボレーションを視野にいれるレッドブルはこの提案に前向きなようだ。

2021年限りでF1活動から手を引くホンダから知的財産権を譲り受けて2022年以降は自分たちでF1エンジン製造を続けていくことになっているレッドブルだが、モータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、次世代F1エンジンは現行のものとは違う「全く新しい」ものにするべきだと主張している。

「2025年にはホンダの知的財産権が切れる。だから我々は全く新しいエンジンに賛成だ」

ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』にそう語ったマルコは次のように付け加えている。

「我々はコストのかかる現行エンジンのダウンサイジングには反対だし、市販車では使えないMGU-H(熱エネルギー回生システム)にも反対だ」

マルコは、新F1エンジンにとって重要なのは「高回転で大きな音を発生する」ものにすることだと語るとともに、製造コストを大幅に下げられるものであるべきだと主張している。

新エンジンのコストは「年間1億(ユーロ/約130億円)、1基あたり100万(ユーロ/約1億3000万円)」に抑えるべきだと思うとしたマルコは次のように続けた。

「現在のエンジンはそれをはるかに上回っているんだ」

「また、ターボチャージャー、KERS(運動エネルギー回生システム)、バッテリーなどの標準化によるコスト削減も図られるべきだよ」

伝えられるところによれば、次回のエンジン会議は第14戦イタリアGP(9月12日決勝)の舞台となるモンツァで行われることになっているようだ。そして、マルコによれば「フォルクスワーゲングループは1つのブランドに絞って協議に参加している」という。

こうした中、フェラーリも新F1エンジンを4気筒とする案については前向きに検討しているようだと報じられている。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』はフェラーリ関係者が次のようなコメントを引用している。

「我々には4気筒による新たなスタートを受け入れる用意がある」

前回の会議においてフォルクスワーゲングループのアウディやポルシェはF1を四輪駆動マシンとする提案も行ったと伝えられており、レッドブルやフェラーリはそれに対しても前向きな姿勢だと考えられている。

だが、メルセデスやルノーはそうした提案には反対だという意思表示を行っている。

アルピーヌのディレクターを務めるマルチン・ブドコヴスキーは次のように語った。

「新たなメーカーを参入させるために3つの会社を手放すことになるようなコンセプトを検討することは我々にとってはあまり意味のないことだ」

「CO2ニュートラルな燃料があれば、4気筒にする必要はないよ」

ブドコヴスキーはそれに加え、F1が四輪駆動方式を採用しようとすれば「大幅なクルマの見直しが必要になるとともに、さらに重くなり、コストも増大する」と主張している。

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