フェラーリのカルロス・サインツが、今週末に行われる2021年F1第11戦ハンガリーGP(8月1日決勝)において、モナコで見せたようなポールポジションや表彰台を狙えるほどのパフォーマンスを見せることができるとは思えないと語った。
5月23日に決勝が行われた第5戦モナコGPではフェラーリのシャルル・ルクレールがポールポジションを獲得、そして決勝ではサインツが2位表彰台に上る活躍を見せた。
ハンガリーGPの舞台となるブダペストにあるハンガロリンクは俗に「壁のないモナコ」とも形容されるサーキットであり、モナコと似た特性を持つことから今週末のレースでもフェラーリがいいパフォーマンスを見せるのではないかと考えている者もいる。
だが、スペイン出身ドライバーである26歳のサインツは地元のメディアに次のように語った。
「僕たちにとってそれほどいいサーキットだとは思わないよ」
「レッドブルやメルセデスのすぐ後ろにつけられるチャンスはあると思う。だけど、ダウンフォースが重要であることに変わりはないし、データを見る限り、コーナーでは彼らのクルマの方が速いことが見て取れるよ」
サインツは、ハンガリーはモナコ市街地サーキットのようにタイトで曲がりくねったサーキットであることは確かだが、実際にはモナコとは大きく異なる点があると次のように続けている。
「今のマシンにとっては、ブダペストは中速から高速のサーキットになるんだ」
「モナコやバクー(アゼルバイジャン)には2速ギアや3速ギアを使うコーナーばかりなんだ。だけど、ブダペストの場合は、大きなダウンフォースを持つクルマによって中間セクションでは常に4速ギアもしくは5速ギアで走ることになるんだ」
「つまり、かつてそうだったような純粋な低速サーキットではなくなっているよ」
モナコでは優勝したフェルスタッペンには届かなかったものの、メルセデスのルイス・ハミルトンよりも上位となる2位でフィニッシュしたサインツだが、ハンガリーでは同じようにメルセデスの上に出るのは難しいだろうと次のように語った。
「シルバーストン(第10戦イギリスGP)で見たように、ハードタイヤを履いたルイスは僕たちよりもペースが良かった。だから、ハンガリーでは彼らが前にいるはずだと思う」
サインツのチームメートであるシャルル・ルクレールも、フェラーリがハンガリーで勝利を狙えると考えるのは「楽観的過ぎるよ」と語っている。