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F1オーストラリアGP中止により3週連続開催がさらに増加の可能性

2021年07月07日(水)19:00 pm

最近、11月に開催が延期されていたF1オーストラリアGPが正式にキャンセルされたというニュースが伝えられたが、実際のところこれ以外にも開催が危ぶまれるグランプリが残されており、最終的にF1が目標としている年間23レースの開催が実現できるかどうかは依然として不透明な状況だ。

実際のところ、新型コロナウイルス感染症covid-19に関しては、ワクチン接種の動きも活発化していることから、状況が落ち着きを見せ始めている地域も少なくない。

このほど11月21日に決勝が予定されていたオーストラリアGPの開催中止を決定したビクトリア州のスポーツ担当大臣であるマーティン・パクラはドイツの『DPA通信』に次のように語った。

「我々としてはワクチン接種率を大幅に向上させる前に通常の状態に戻すことはできない」

しかし、9月5日に今季のF1第13戦の開催が予定されているオランダではオーストラリアとは非常に異なる対応がとられることになるようだ。

『De Telegraaf(テレグラーフ)』によれば、F1オランダGPの主催者は関係当局から満員の観客を迎えるため必要な「すべての許可」を得ているという。

1985年以来35年ぶりに復活開催されることになるオランダGPだが、その舞台となるザントフォールト・サーキットでは、すでに観客席やその他の施設の設置作業が開始されているようだ。

ともあれ、新型コロナウイルスにより2年連続でキャンセルとなったオーストラリアGPだが、2019年まではほぼ毎年開幕戦として開催されてきていたものの、2022年も3月開催は困難との見方が強くなってきているようだ。

現時点では2025年まで開催契約を結んでいるメルボルンでのF1オーストラリアGPだが、このままではひょっとすると来年のF1カレンダーから完全に抜け落ちることになる可能性もあるのではないかと危惧し始めているファンや関係者もいるようだ。

しかし、オーストラリアGPの主催責任者であるアンドリュー・ウェスタコットは次のように語った。

「我々は、F1を運営する者たちとは25年か26年に及ぶ関係がある」

「我々がビクトリア州やオーストラリアでどれだけプロフェッショナルにイベントを運営しているかを彼らは知っているし、我々が2022年のカレンダーに載ることを私は確信しているよ」

ともあれ、今年からCEOとしてF1を率いているステファノ・ドメニカリは、オーストラリアGPのキャンセルが正式に報じられた後も、今年計画通り23レースを開催する「自信がある」と主張している。

しかし、伝えられるところによれば、10月10日に決勝が予定されている鈴鹿サーキットでの第17日本GPや、第19戦メキシコGP(10月31日決勝)、第20戦ブラジルGP(11月7日決勝)などもまだ本当に開催可能かどうか不透明な状況にあるという。

こうした中、F1では今後開催されるどこかのグランプリにおいて、レッドブルリンクと同じように2週連続開催を行う可能性を探るしかない状況だとも伝えられている。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、ドイツのホッケンハイムやニュルブルクリンクとF1の間には代替開催に関する話し合いは全く行われていないと報じた上で、今シーズン終盤に中東地域でもう1レースを行うことになるのではないかと次のように報じている。

「サウジアラビアとアブダビで開催されるレースの直前に、F1が湾岸地域でもう1レースを行う可能性はある」

また、アメリカでもう1戦行う可能性や、昨年2レースを開催し、今年は開幕戦を務めたバーレーンでもう1レースを行う可能性、さらにはキャンセルとなっている中国GPの復活開催もあり得るのではないかとの噂もささやかれている。

いずれにしても、そうした形で23レース開催にこだわっていけば、また3週連続開催となるレースが増える可能性がある。

ここまでにフランス、シュタイアーマルク、オーストリアで3週連続開催された2021年のF1だが、今後もベルギー、オランダ、イタリア、そしてロシア、トルコ、日本、さらにアメリカ、メキシコ、ブラジルで3週連続開催が予定されている。これに加えてさらにもうひとつ3週連続開催が増えることになれば、F1チームやドライバーにかかる負担がさらに大きくなるのは間違いない。

ハースF1チームでストラテジーエンジニアを務めるマイク・コールフィールドはオーストリアGP後に次のように語っている。

「3週連続開催を終えたばかりだが、パドックでは大半の者がゾンビのように歩き回っていたよ」

「これはサステナブル(持続可能)ではないね」

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