2021年のF1最終戦アブダビGPの舞台となるヤス・マリーナ・サーキットがレイアウト変更を行うことになるようだ。
コースがホテルの下を通過する部分や、ピットレーンから出るときはいったんコースの下をくぐることになるなど、特徴的なレイアウトとなっているヤス・マリーナ・サーキットだが、コースには抜きどころがなく、いったんレースが始まると同じ順序で走るF1マシンをずっと眺めることになるケースも少なくない。
実際のところ、2009年に初開催されたアブダビGPだが、2015年以降昨年まで6年連続でポールシッターがそのまま決勝でも勝利を飾っている。
こうした中、ヤス・マリーナ・サーキットのCEOを務めるセイフ・アル・ノエイミは、ファンからの苦情などに耳を傾けた結果、今後数か月のうちにサーキットに「いくつかエキサイティングな修正」を加えることにしたとフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「我々はレース中のサーキットのパフォーマンスを向上させたいと考えている」
「我々は、観客、ファン、ドライバー、F1、そしてFIA(国際自動車連盟)の意見に耳を傾け、これに取り組んできた」
そう語ったアル・ノエイミだが、具体的にサーキットのどの部分のレイアウトを修正することになるのかについては、まだ詳しいことを明らかにできる段階ではないと次のように続けている。
「どのような変更が加えられるのか、その詳細に知るにはもう少し待たなければならないが、2021年のレースまでにはすべてが整っているはずだ」
「当然ながら、この目的はコース上でのバトルを増やすことだ。オーバーテイクのチャンスをもっと増やしたいと思っているし、現在のシングルシーターのレギュレーションを考慮した上で全体的に速いサーキットにしたいと考えている」
「より多くのオーバーテイク、より多くのアクションを見ることができるのがすごく楽しみだし、シーズンの終わりにはここでタイトル争いが繰り広げられることを期待しているよ」
一方、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』によれば、12月12日に決勝行われる2021年シーズン最終戦アブダビGPでは、全キャパシティに対して30パーセントの観客入場が許可されることになるだろうという。
アル・ノエイミも、現状では観客席を満員にすることはできそうにないと認め、次のように語った。
「アブダビにおける現在のガイドラインを考えると、ヤス・マリーナが迎え入れることができるのは少数のファンになるだろう」