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レッドブル首脳「カルロス・サインツを手放したことに後悔はない」

2021年06月01日(火)17:47 pm

レッドブルのドライバープログラム責任者として知られるヘルムート・マルコが、かつて自分たちの育成ドライバーであったカルロス・サインツ(現フェラーリ)を失ったことに後悔はないと語った。

サインツは2015年にレッドブルのセカンドチームであるトロロッソ(現アルファタウリ)からF1デビューを飾った。そのとき同時にF1デビューしたチームメートがマックス・フェルスタッペン(現レッドブル)だ。

この年、フェルスタッペンは10レースで入賞し、49ポイントを稼いでドライバーズランキングは12位だった。一方、サインツも7レースで入賞したものの獲得ポイントは18ポイントに留まり、ランキングは15位に終わっていた。

そしてマルコは翌2016年の第5戦スペインGPからフェルスタッペンをトップチームのレッドブルに昇格させたが、フェルスタッペンはそのレースで初優勝を飾ってみせている。

フェルスタッペンがデビュー2年目でレッドブルのシートを得たのに対し、サインツはその後もトロロッソに留まっていたが、本人の希望もあって2017年シーズンの第17戦アメリカGPよりレンタル移籍という形でルノーに移った。

2018年はレッドブルとの契約を解除してフルシーズンをルノーで戦ったサインツだったが、2019年はフェルナンド・アロンソ(現アルピーヌ)の後任としてマクラーレンへ移籍。そして2021年にはセバスチャン・ベッテル(現アストンマーティン)としてフェラーリのシートを獲得した。

そのサインツはテスト不足もあり当初フェラーリの2021年型F1マシンへの適応に苦しんだものの、第5戦モナコGPでは2位表彰台に上る活躍を見せ、ランキングもチームメートであるシャルル・ルクレールと2ポイント差の7番手につけている。

今考えれば、せっかく育成ドライバーとして支援していたサインツを失ってしまったのは、レッドブルにとっては悔いが残るのではないかと考えているF1関係者も少なくないようだ。

だが、マルコはフェルスタッペンとサインツを同時にF1デビューさせた2015年シーズンに言及しながら『formel1.de』に次のように語った。

「当時、我々は非常に強かった」

「だが、我々としてはマックスの方が優秀なドライバーだと見ていた。サインツとフェルスタッペンは非常に接近していたし、我々は本当に彼に契約をオファーしたかったんだ」

「だが、我々としてはトロロッソ以外に彼にオファーできるところはなかったんだ」

もちろん、それは当時レッドブルにはダニエル・リカルドが所属していたからだ。

だが、リカルドが2019年に突然ルノーへ移籍してからは、レッドブルではフェルスタッペンのチームメートを務めるドライバーに苦労しているのが現実だ。2019年にトロロッソから昇格させたピエール・ガスリーも、その後任を務めたアレクサンダー・アルボンも期待されたパフォーマンスを発揮できずに終わってしまった。

そして今季のレッドブルでは昨年までレーシングポイント(現アストンマーティン)に所属していたベテランドライバーのセルジオ・ペレスがフェルスタッペンのチームメートを務めている。

だが、マルコはフェルスタッペンを優先した結果としてサインツを失ったことになるが、それには何の後悔もないと主張し、次のように付け加えた。

「その後のフェルスタッペンの成績が我々の判断が正しかったことを示しているよ」

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