セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が、現在はパズルのピースを組み合わせようとしている段階だと語った。
2020年限りでフェラーリのシートを失ったベッテルは今年アストンマーティンで戦っているが、ここまで3レースを終えた時点でいまだにノーポイントという状況が続いている。
レッドブル時代に多くのF1グランプリで勝利し、4回もF1チャンピオンとなったベッテルの活躍を覚えているレース関係者の中には、ベッテルが近いうちにF1に別れを告げることになるのではないかと考えている者もいるようだ。
ベッテルと同じドイツ出身の元レーシングドライバーであり、今年は刷新されたDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)において自らのチームを率いて戦うことになるフーベルト・ハウプトは『f1-insider.com』に次のように語っている。
「F1(ポルトガルGP)で13位にしかなれなかったという失望感は彼のようなレーシングドライバーにとっては辛いものだよ」
「どこかの時点で、彼はこれからも中団グループで続けたいのか、あるいは我々と一緒にDTMでやりたいのかを決断しなくてはならない」
しかし、ベッテル本人は今のところF1での自分の状況が改善されるかどうかを見守るつもりのようだ。
「もちろん、適応するためにもっと時間をかけてテストをしたかったけれど、僕たちのスポーツではそれは不可能なんだ」
ベルギーのテレビ局『RTBF』にそう語ったベッテルは次のように続けた。
「チームを変えるのは難しいんだ。僕は物事がうまくいくのを待たなければならないと感じているところだよ。パズルのピースをすべて組み合わせていく必要があるんだ」
「僕の考えでは、数レースのうちにはかなり良くなっていると思う」
そう語ったベッテルだが、メディアには自分に対する批判の声が多いことももちろん分かっている。
そうした批判についてどう思うかと尋ねられたベッテルは「正しいときもあるけれど、そうではないときもあるよ」と答え、次のように続けている。
「でも正直なところ、外部の人がどう思うかなんて僕にはどうでもいいことなんだ。僕が期待しているのはチームからの誠実な意見だよ。そして、もしそれが批判であれば、僕はそれを受け入れ、それを変えるためにベストを尽くすだけさ」