4月26日、FIA(国際自動車連盟)、F1、F1全10チームは、2021年シーズン中に3グランプリで「予選スプリントレース」を実施することに合意したと発表した。
■予選スプリントレースとは
「予選スプリントレース」とは、現在3つあるプラクティスの内1つの時間枠を100kmの短距離レースに置き換えるものだ。
従来の予選は金曜日に実施することになり、金曜日の予選で決まった順位は土曜日に実施する「予選スプリントレース」のスターティンググリッドとなる。そして「予選スプリントレース」の順位が決勝レースのスターティンググリッドとなる。また、金曜日の予選開始後からマシンはパルクフェルメ(車両保管所)に入ることになるため、予選が終わるとマシンに手を加えることができなくなる。
「予選スプリントレース」は100kmとなるため、実施時間は約30-40分程度となる見込みだ。
そしてこの「予選スプリントレース」は上位3名にのみポイントが与えられ、1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントを獲得できる。
■2021年は3つのグランプリで実施
「予選スプリントレース」を実施するグランプリは、イギリスGPのシルバーストーン、イタリアGPのモンツァの2つが決定しており、残る1つはヨーロッパ外から後日決めることになる。
■レース週末のフォーマット
具体的なレース週末のフォーマットは以下のとおり。
【金曜日】
午前:プラクティス1(60分):任意のタイヤ2セット
午後:予選(60分)=予選スプリントレースのグリッドを決定:ソフトタイヤ5セット
【土曜日】
午前:プラクティス2(60分):任意のタイヤ1セット
午後:予選スプリントレース(100km)=決勝レースのグリッドを決定、上位3名のみ3〜1ポイント:任意のタイヤ2セット
【日曜日】
決勝レース(300km):残りのタイヤ2セット
ドライバーとチームにとっては、これまでの週末の流れが変わるため、金曜日の予選および土曜日の「予選スプリントレース」では荒れた展開になる可能性もある。また、これまで以上にシミュレーターでの開発と事前のセットアップが重要になってくるため、開発ドライバーの知識や経験も重要になってくる。