ルイス・ハミルトン(メルセデス)が、2022年以降もF1を続けたいと考えていることを強く示唆した。
昨年、ミハエル・シューマッハに並ぶ通算7回目のF1ドライバーズタイトルを獲得したハミルトンだが、メルセデスとは2021年の単年契約しか結んでおらず、もし今年8回目のF1チャンピオンとなった場合にはそのままF1を引退する可能性もあるのではないかとうわさされている。
だが、36歳のハミルトンは、メルセデスと1年しか契約を延長しなかったのは、単に長期契約のための交渉を行う時間がなかっただけだと主張している。
「僕の状況は今年タイトルをとれるかどうかには関係ないんだ」
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語ったハミルトンは次のように続けた。
「僕が1年契約を望んだのは、トト・ヴォルフ(メルセデス/チーム代表)に1月よりもずっと早い時期に交渉を開始することが必要だったと言ったからだよ」
「だけど、僕はこのスポーツに完全に打ち込んでいるし、自分の仕事を愛しているんだ。今年は本当の戦いが待っているけれど、僕は常にそうしたいと思ってきた」
「個人的にはやめようとは思っていないよ。この先のことは誰にも分からないけれどね。レーサーとしてのキャリアを終えてもF1で仕事を続けることはできるだろう。だけど、今のところ、レースに出ないことなんて考えられないよ」
また、近年はファッション活動や“ブラック・ライブズ・マター”などの政治的活動にも力を入れているハミルトンだが、テレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に対し、自分としてはF1をおろそかにしているわけではないと次のように主張している。
「バランスをとるのが一番難しいんだ。そういうほかのことに気をとられているからレース結果が悪かったんだとみんなが言っているのを耳にするのは決してうれしいことではないよ」
「他人がとやかく言うのはすごく簡単なことさ。ニューヨークのファッションショーから直接サーキットに飛んだときはニキ・ラウダ(元メルセデス非常勤会長/2019年5月没)でさえ『そんなことはできない』と僕に言ったのを覚えているよ」
「でも、その後の予選での僕のラップを見て、誰もがこう言ったんだ。『ああ、君にはできるんだ!』ってね」
そう語ったハミルトンは次のように付け加えた。
「僕がどこまでやれるかという限界を設定するのは、僕自身なんだよ」