カルロス・サインツ(フェラーリ)が、かつてマックス・フェルスタッペン(現レッドブル・ホンダ)と同じチームで戦えたことが自分の自信につながったと語った。
レッドブルの育成ドライバーであったサインツとフェルスタッペンはいずれも2015年にジュニアチームのトロロッソでF1デビューを飾っている。
サインツはそのときのことを振り返りながらイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に次のように語った。
「マックスがものすごい才能の持ち主だということはすぐに分かったよ」
「彼に立ち向かえたことが、F1を続けていく上での自信になったんだ。僕にとってうってつけの場所にいることが分かっていたよ」
「誰とでも戦うことができることが分かったんだ」
ちなみに、2015年のドライバーズランキングでは49ポイントを稼いで12位となったフェルスタッペンに対し、サインツは18ポイントで15位と少し差をつけられてしまった。だが、予選では19戦中9戦でフェルスタッペンを上回って見せるなど、ほぼ互角の成績を残している。
だが、フェルスタッペンは翌2016年シーズンの第5戦スペインGPからダニール・クビアトと入れ替わりにトップチームのレッドブルに昇格。
一方、サインツは2017年の第17戦アメリカGPからレンタル移籍の形でルノーに移り、2018年シーズンもルノーで戦ったが、その後レッドブルとの契約を解除し、2019年にはマクラーレンへ移籍。そして今年2021年からはイタリアの名門フェラーリに移籍している。
「中には、フェラーリで走るには僕たちはまだ若すぎると考えている人たちもいる」
23歳のチームメートであるシャルル・ルクレールとのコンビに言及したサインツは次のように続けた。
「だけど、僕は26歳だし、7年目のシーズンを迎えているんだ」
「僕にはこのチームがまた勝利できる位置に復帰するのを助けることができるだけの技術がある。シャルルはすでに自分の価値を証明している。この2人の若いドライバーが多くのエネルギーをもたらしているよ」
しかし、サインツはフェラーリでのキャリアをスタートするにあたって最初から無理をするつもりはないのだと予選・決勝ともに8番手で終えた開幕戦バーレーンGPのパフォーマンスに言及しながら次のように続けた。
「いいスタートだったけれど、結果以上の感触を得られたよ。8位というのは特別なものではないけれど、チームやクルマにこれほどすぐに適応できるとは思っていなかったんだ:
「僕はすぐにスピードに乗ることができた。だけど、今後はもっと多くを望んでいくよ」
一方、サインツは自分の後任として今年からマクラーレンで戦うことになったダニエル・リカルド同様、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はF1チャンピオンにふさわしいドライバーではあるものの、近年は強力なライバルがいないのも事実だと考えている。
「彼には弱点がない。それはサーキットでも分かる」
「いくつかのシーズンにおいて彼にはそれほど強いライバルがいなかったんじゃないかと思うし、多くても1人もしくは2人に勝てばよかったんだ」
そう語ったサインツは次のように付け加えた。
「でも、もし全員が同じクルマに乗ったとしても、ルイスはほぼ間違いなくベストメンバーに入るだろうね」