ポルシェのレース責任者であるフリッツ・エンツィンガーが、現在はフォルクスワーゲングループの一員であるポルシェのF1復帰の可能性を否定しなかった。
ポルシェは1958年から1964年にかけてコンストラクターとしてF1に参戦。さらに、1983年から1987年、そして1991年にはエンジンサプライヤーとしてF1で戦った実績を持っている。
F1では2025年に新たなエンジンレギュレーションを導入する計画となっているが、最近これを機にポルシェが再びエンジンサプライヤーとしてF1に参戦するのではないかとのうわさがささやかれている。
エンツィンガーは母国ドイツの『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルト・モートアシュポルト)』に対し、2025年に導入される新F1エンジンのレギュレーションがどういうものになるのかについて様子を見守っているところだと語り、次のように続けた。
「基本的に、我々は世界的規模で行われているレースカテゴリーにおいてどういう動きがあるのかについてモニターし、評価を行っているんだ」
「2025年までは新たな(F1)エンジンレギュレーションが導入されることはない。これはCO2ニュートラルなレースの前提となるe燃料の導入と並行して行われる可能性もある」
エンツィンガーはさらに、エンジン固有のバジェットキャップ(予算上限設定)も必要であるとしながらも、ポルシェが積極的にその交渉に参加しているわけではないと主張している。
「グループはこれらの状況を傍観しているが、今のところそれ以上のことはない。もちろん、我々は基本的な決定事項には従うよ」
「状況が変化し、フォルクスワーゲングループが何らかの形での関与を検討している場合にのみ、適切な委員会に参加することが意味を持つことになるだろう」
一方、フォルクスワーゲンはポルシェではなくアウディのブランド名でF1に関与したいと考えているのではないかとのうわさもあるようだ。
だが、エンツィンガーはこれに対して次のように語っている。
「それに関しては、私は推測したくはないし、することも出来ない。今のところ、我々は企業の視点から見守っているだけだよ」