フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、今季の目標はマクラーレンに勝ってコンストラクターズランキング3位となることだと語った。
●【F1第1戦バーレーンGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
2021年F1シーズンは空力ルールが修正されたことでレッドブルがメルセデスに対して優位に立ったと考えている者が多い。
実際、先週末に行われた今季の開幕戦バーレーンGPでは決勝こそルイス・ハミルトン(メルセデス)に軍配が上がったものの、フリー走行、予選、決勝を通じて速さを見せたのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だった。
レッドブル・ホンダが2021年に向けて進歩を遂げたのは間違いないが、実際のところ、昨年に比べて伸び率が一番高かったのはフェラーリかもしれない。
2020年をコンストラクターズランキング6位で終えたフェラーリだが、バーレーンでの開幕戦ではシャルル・ルクレールが6位、カルロス・サインツが8位に入賞し、まだ1レースが終わったに過ぎないが現時点ではランキング4番手につけている。
そして現在ランキング3番手につけているのが、ランド・ノリスが4位、ダニエル・リカルドが7位に入ったマクラーレンだ。
「昨シーズンよりは明らかにパフォーマンスが良くなったよ。でも、まだ先は長いけれどね」
ルクレールは、現時点においてはマクラーレンの方がフェラーリよりも速いのは間違いないと認め、次のように続けた。
「この部分では僕たちはランド・ノリスよりも劣っていた。彼は僕たちの射程距離に入っていないレッドブルやメルセデスと同じようにものすごく速かった」
「今の僕は昨年よりも楽観的だし、僕たちが遂げた進歩に関してはそれほど悪くないと思っている。これからも懸命に取り組んでいくだけだよ」
しかし、フェラーリが今季の開幕戦で見せた勢いは近いうちに衰え始める可能性もある。というのも、フェラーリでは2021年型車の開発よりも技術ルールが大きく変わる2022年型車の開発の方に注力していくつもりであることを公言しているためだ。
メルセデスやレッドブルは2021年型車の開発も継続していく予定であり、そのため今後彼らとフェラーリの差がさらに開き始めることになるだろうと考えられている、
「レッドブルとメルセデスがこれからどうするのかは分からない」
フェラーリを率いるビノットはイタリアのテレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』にそう語ると次のように付け加えた。
「だが、我々が今年表彰台を狙うのは難しいよ。彼らの方が我々よりも強いからね。コンストラクターズ選手権3位を目標に置くことは可能だし、そのためにはマクラーレンと戦わなくてはならないんだ」