1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは、メルセデスとルイス・ハミルトンの決別の時が近づいているかもしれないと考えているようだ。
最近、元F1ドライバーであり現在はイギリスのテレビ局でF1解説を担当しているカルン・チャンドックが「メルセデスでは水面下で何かが起きているようだ」と語っていた。
昨年通算7回目のF1チャンピオンに輝いたものの、2020年いっぱいで契約が満期を迎えたハミルトンとメルセデスの交渉は非常に長引いてしまった。今年の2月になってやっと両者が新たな契約を締結したことが発表されたものの、それは2021年だけの単年契約であることが明らかとなっている。
メルセデスとハミルトンはその契約に関してあまり詳細なことを明かしてはいないが、ビルヌーブは単年契約をオファーしたのはメルセデスだったと考えている。
「メディアの注目度や名声という点に関しては、メルセデスはすでにピークに達していると思う」
フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』にそう語った49歳のビルヌーブは次のように続けた。
「ルイス・ハミルトンと共に再び勝利しても新たに得られるものは何もないんだ」
「もちろん、ハミルトンを走らせることはメルセデスにとって何の害もないことだ。しかし、結果として大衆の目にはメルセデスではなくハミルトンのイメージの方が高まってきている」
「メルセデスにとって本当によいことは、ルイス・ハミルトン以外のドライバーで勝利することだよ」
それゆえ、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフはハミルトンと1年を超える契約を結ぶことを拒否したのではないかと推測しているビルヌーブは次のように付け加えた。
「両者が合意していないのは明らかだよ。我々が知る限りにおいて、ハミルトンはより少ない労力でより多くのお金を得たいと考えていたようだが、そううまくはいかないものさ」