ウィリアムズのドライバーを務めるジョージ・ラッセルが、同じイギリス出身F1ドライバーであるランド・ノリス(マクラーレン)が今年は驚くような活躍を見せるだろうと語った。
メルセデスとの契約下にあるラッセルはメルセデスがエンジンを供給するウィリアムズで2019年にF1デビューし、今年は3年目のシーズンを迎えることになる。
昨年ルイス・ハミルトンが新型コロナウイルス感染により欠場することになったとき、その代役としてメルセデスから第16戦サヒールGPに出走したラッセルはチームのピット作業ミスさえなければ優勝していてもおかしくない素晴らしいパフォーマンスを披露してみせた。
今年でウィリアムズとの契約が満期を迎えるラッセルにとって、2022年に向けた目標はトップチームであるメルセデスへの移籍だ。
うわさによれば、ハミルトンは今年F1史上最多記録となる通算8回目のF1チャンピオンとなった場合、そのままF1を引退する可能性があると言われている。もしそうなれば、ラッセルが2022年にメルセデスのシートを獲得するチャンスは非常に大きくなるだろう。
「僕は、ルイスは留まるだろうと思うよ。だけど、問題は彼がそれを望むかどうかだね」
そう語ったラッセルだが、2021年はウィリアムズでまた集団の後方で戦うことを余儀なくされるのは確かだろう。
「最悪のケースは、昨年と同じようになることだね。でも、そうなったとしても2019年よりはいい状態になっているよ」
「だけど、フェラーリはエンジンを改善してきている。だから僕たちのライバルもよくなるはずだ。僕たちはせいぜいプロトンの中でほかのチームと戦うくらいだろうね」
ラッセルが言及した“プロトン”とはツール・ド・フランスなどのロードバイクレースにおける“追走集団”のことだ。つまり、ウィリアムズは先頭集団についていけずに取り残された集団の中で戦うのが精一杯だろうとラッセルは予想しているわけだ。
こうした中、ラッセルは自分と同じ2019年にマクラーレンからF1デビューした21歳のノリスは今季かなりの活躍を見せるだろうと考えている。
実際のところ、バーレーンで行われた2021年のF1プレシーズンテストではマクラーレンF1マシンが非常にいいパフォーマンスを発揮し、今年はメルセデスとレッドブルに次ぐ3番手に位置していると考えられている。
そのマクラーレンは、3年目のF1シーズンを迎えるノリスとルノーから移籍してきたダニエル・リカルドのコンビで2021年シーズンを戦うことになる。
「ダニエルは手強いチームメートだ。だけど、僕はランドが多くの人たちを驚かせるだろうと思っている」
「彼は3シーズン目のF1をスタートするけれど、これまでずっとマクラーレンにいた。彼はチームのこと、エンジニアのこと、クルマのことをよく知っている。ダニエルはチームメートと一緒に戦うことになるけれど、ランドはこのチームでの経験が豊富だし、すごく速いんだ」
そう語ったラッセルは次のように繰り返した。
「今年は彼が大勢の人たちを驚かせるだろうと僕は思っているよ」