アルピーヌのマルチン・ブドコヴスキー(エグゼクティブディレクター)が、2021年型F1マシンのエンジンカバーが膨らんで見える理由を説明した。
バーレーンで行われたF1プレシーズンテストに姿を現した2021年型F1マシン「A521」はエアボックスのすぐ後ろ側のエンジンカバーが目に見えて膨らんでいるのが特徴となっている。
その形状に関しては、「ティーポット」とのニックネームが与えられた1976年のリジェF1マシンを思い出させると語っている者もいるようだ。
だが、ブドコブスキーはこれに関して次のように語った。
「サイドポッド(のサイズ)を減らすのが正しい方向への一歩だったことが分かった」
「だから、我々はいくつかの大きなパーツを再配置したんだ」
ブドコブスキーは、大きな部品を高い位置にすることでクルマの重心が高くなるのは確かだと認めたものの、次のように付け加えている。
「重量配分に関しては妥協しなければならなかったが、一般的には重量の問題よりも空力性能の方が重要だからね」
大方の予想では2021年もメルセデスとレッドブルがライバルたちをリードしていくものと考えられている。しかし、中にはF1プレシーズンテストでアルピーヌのマシンが示したパフォーマンスはかなり有望ではないかと考えている者もいる。
今季からフェラーリで走ることになったカルロス・サインツもバーレーンで次のように語っている。
「マクラーレンが前進を果たしているのは確かだよ」
「アルピーヌも悪くなさそうだ。だから、これからフェラーリに何ができるかを待つしかないね」
F1プレシーズンテストでは予想外のパフォーマンスに終わったとも言えるルイス・ハミルトン(メルセデス)も次のように語り、レッドブル以外にもマクラーレンやアルピーヌを注意する必要があるだろうと示唆している。
「レッドブルはとりわけ強そうだ。そして、マクラーレン、それにアルピーヌも強そうだし、ワクワクしているよ」
一方、3年ぶりのF1復帰となるフェルナンド・アロンソは、サイクリング中の事故と手術の影響で上顎にチタンプレートを装着した状態でプレシーズンテストに臨んでいたが、どうやらそのプレートの除去手術を受けるのはシーズン後になるようだ。
「痛みは予想していないよ」
「プロとしてもドライバーとしても僕は100パーセントの状態だよ。個人的にはシーズン終了後に上顎のチタンプレートを2枚除去しなければならないけれどね」
そう語った39歳のアロンソは次のように付け加えた。
「だから、選手権が終わった後も忙しくなりそうだけど、それが僕のプロとしての生活に影響を与えることはないよ」