「F1ドライバーは大金を稼ごうとするべきではない」
そう語ったのはアルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストだ。
現在F1のトップドライバーたちは巨額の報酬を得ているが、最近このドライバーの報酬にも上限を設けることが検討されている。
この案に賛成しているチーム代表のひとりがオーストリア出身の65歳となるトストだ。
昨年、トストがドライバーの報酬に上限を設けるという案に賛成しているという話が出た際、現F1チャンピオンであり、F1で最も稼ぐ男としても知られるルイス・ハミルトンが次のように尋ねたと報じられていた。
「フランツ・トストって誰だっけ?」
このことについて尋ねられたトストはドイツのテレビ局『n-tv』に次のように答えた。
「あれはもっともな質問だったよ。我々はお互いに何の関係もないからね」
「面白いエピソードだったし、笑えるよ。それ以上でも以下でもないね」
トストは、今でもドライバーの報酬上限設定には大賛成だと次のように続けた。
「クルマにも、チームにも、エンジンにもコストの制限がある。なぜドライバーには無限に払える金があるんだい?」
「ドライバーたちもなにがしかのものを得るべきだし、それは当然の話だ。だが、何百万(ドル)にも及ぶような話し合いなど絶対にするべきではないよ」
「さもなければ、私なら彼らに選べと言うだろうね。戦闘力のあるクルマにするために金を注ぎ込むか、あるいはドライバーがその金を受け取って走り回るか、そのどちらかをね」
「本当のレーシングドライバーならクルマに金を注ぎ込んで欲しいと思うはずだ」
一方、トストは2021年にはハミルトンがタイトル獲得に失敗するのを望んでいることを認めている。
「私はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がタイトルをとることを期待しているよ」
トストはそう語ると次のように付け加えた。
「先頭集団の中で戦いがあることが重要なんだ。何より最悪なのはメルセデスの支配が続くことだよ」