2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグは、同じドイツ出身のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)は再び“ヒーロー”になることができると考えている。
2016年にチームメートのルイス・ハミルトンに5ポイント差をつけて初のF1タイトルを手にしたロズベルグは突然その年限りでのF1引退を表明しF1関係者やファンを驚かせたことで知られている。
そのロズベルグは、2019年と2020年に2年連続で若いチームメートのシャルル・ルクレールに敗れ、ついにフェラーリのシートを失ったベッテルについて『Augsburger Allgemeine(アウクスブルガー・アルゲマイネ)』に次のように語った。
「彼には変化が必要だったんだ」
「彼はフェラーリで悪循環に陥っていた。アストンマーティンなら彼がまたヒーローとなり祝福されるだろう」
同じくドイツ出身の元F1ドライバーであるラルフ・シューマッハもベッテルはフェラーリでは自分に合ったF1マシンを手にすることができていなかったのだと考えている。
「もしセバスチャンがまた一体となることができるクルマを手にすることができれば、再び彼の活躍が期待できるだろう」
「F1では細かいことが重要なんだ。少し早めにブレーキをかけたり、アクセルを踏むのが少し遅くなったりすれば、うまくやっているチームメートにはそれだけでコンマ3秒後れをとってしまう」
「レースではそれらによる差がさらに大きくなってしまうんだ」
そう語ったラルフ・シューマッハは、アストンマーティンに移籍したベッテルはメルセデスエンジンの恩恵を受けることもできるだろうと次のように付け加えた。
「(メルセデスエンジンは)単に最強であるだけでなく、最も運転しやすいからね」
一方、ロズベルグはかつてのチームメートであるハミルトンが今年も圧倒的な力を見せることになるのは間違いないだろうと考えている。
「彼にはものすごい才能があり、最高のマシンも手にしている」
そう語った35歳のロズベルグは次のように付け加えた。
「僕が同じマシンに乗った彼に勝てたという事実は、自分の成功をさらに強く立証するものだよ」