アストンマーティンのチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーが、セバスチャン・ベッテルが自分の力をフルに発揮できるだけのF1マシンや環境を整えるために全力を尽くしていくと語った。
レッドブル時代には4年連続F1チャンピオンとなった実績を持つベッテルだが、2015年に移籍したフェラーリではついにタイトルに手が届かなかった。
特にフェラーリでの最後のシーズンとなった2020年のベッテルは不振を極め、ドライバーズランキングも13位に沈んでしまっている。
そのベッテルを迎え入れるアストンマーティンのサフナウアーは、昨年までレーシングポイントと呼ばれていたチームのマシンはベッテルにうまく合うはずだとドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。
「不思議なことに、これまで我々のところにいたほとんどすべてのドライバーはリアエンドが安定したクルマを好んでいた」
「我々はバランスのとれたクルマにするために、常にそういう安定性に取り組んできていたんだ。だから、我々はセバスチャンにもそれを与えることができるよう全力を尽くすつもりだよ」
一方、サフナウアーは『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に対し、ベッテルの持つ経験が自分たちにとって大いに役立つものになるだろうと次のように語っている。
「正しい戦略を選ぶことに関しては、セバスチャンが最高レベルのドライバーであることは分かっている」
アストンマーティンではレーシングポイント2020年型マシンをベースにしながら2021年のルールに合わせて修正する作業を行っているところだが、伝えられるところによれば、2021年のアストンマーティンF1マシンのリアサスペンションはメルセデスの2020年仕様マシンで使用されていたものにそっくり取り替えられることになるようだ。
ドイツの『Sport1(シュポルト1)』によればベッテもすでにイギリスにあるファクトリーでシミュレーター作業に取り組んだという。
「素晴らしかったよ」
ベッテルが行ったシミュレーター作業に関してそう語ったサフナウアーは次のように続けた。
「セバスチャンは我々が期待していた通りだったよ。本物のプロフェッショナルだし、4回F1チャンピオンになったドライバーだ。そして我々にはその理由がよく分かる」
「彼は懸命に取り組み、質問するし、膨大な知識を持っている」
「我々はドライバーにクルマを与えるだけでなく、環境やツールなど、彼らがベストを尽くすために必要なすべてのものを提供するつもりだ。どちらのドライバーにもね」
チームメートとしてベッテルと一緒に戦うことになるランス・ストロールにも言及したサフナウアーは次のように付け加えた。
「こういうことができれば、ポイントも表彰台も勝利も自ずとついてくると思っている」