メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフが、バルテリ・ボッタスの起用継続に疑問符を付ける理由は何もないと主張した。
2016年には当時のチームメートだったニコ・ロズベルグにタイトルを奪われたルイス・ハミルトンだったが、2017年以降は4年連続でドライバーズタイトルを獲得。昨年はついにミハエル・シューマッハの記録に並ぶ通算7回目のタイトル獲得に成功している。
当然ながら、2017年からハミルトンのチームメートを務めているフィンランド出身ドライバーのボッタスが、これまでドライバーズランキングでハミルトンを上回る成績を残したことは一度もない。
さらに、2020年のF1第16戦サヒールGP決勝では新型コロナウイルス感染により欠場となったハミルトンに代わってメルセデスから出走したジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)に終始先行を許すという事態となり、ちまたにはメルセデスではボッタスとの2021年の契約を破棄して代わりにラッセルを起用すべきだとの声さえあがっていた。
ハミルトンも『GP Racing(GPレーシング)』に最近のラッセルの活躍は2001年にミナルディで走ったフェルナンド・アロンソを思い起こさせるものだと語り、次のように続けている。
「このスポーツの将来を担うドライバーが何人かいるが、彼もそのひとりだよ」
「彼がチャンピオンになる可能性を持っていることは疑いようがないよ」
そのハミルトンは現時点ではまだ2021年以降の契約を結んでいないが、メルセデスはすでにボッタスとは今年の契約を結んでいる。
メルセデスのチーム代表を務めるヴォルフはそのボッタスについて次のように語った。
「彼のパフォーマンスは非常に高いレベルにある。最高のパフォーマンスを発揮し素晴らしい週末を送っている彼に疑問を呈する理由はないよ」
「彼は自分にふさわしくない打撃を受けたことも多かった。それらはパフォーマンスが不足していたことによるものではなく、単に運が悪かっただけなんだ」
そう述べたヴォルフは次のように付け加えた。
「私は、彼はもう少し勝利を得ることもできていたはずだし、そうすれば選手権の行方が決まるまでもっと長くかかっていただろうね」