かつてベネトンとルノーでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレが、たとえF1での経験がなくても管理者としてチームをまとめていくことはできると語った。
このブリアトーレの発言は、今季アルピーヌと名前を変えるルノーが、世界最高峰二輪選手権であるMotoGPのスズキチームを率いていたダビデ・ブリビオを引き抜いてF1チームの重要なポジションにつけることになったとのうわさに関してのものだ。
ブリビオに関してはすでに所属していたスズキのMotoGPチームも離脱決定を認めており、近いうちにアルピーヌ入りが正式に発表されるものと考えられている。
ブリビオ本人も新たな挑戦に臨むことを認め、次のように語っている。
「新たなプロとしての挑戦の機会が突然やってきた。最終的に私はやろうと決断した」
アルピーヌでは近いうちにブリビオ加入を発表することになると考えられているが、伝えられるところによればアルピーヌが1月14日(木)にパリで2021年型マシンのカラーリングを発表する計画をしており、そのときに併せて新チーム体制が発表されるのではないかともうわさされているようだ。
だが、F1関係者の中には、二輪選手権で大きな実績を持つとは言え、F1に携わったことがないブリビオがアルピーヌF1チームをうまく率いていくことができるかどうかは疑問だと考えている者もいるようだ。
しかし、かつてファッション業界からF1チーム運営に転身して見事に成功を収めた経験を持つブリアトーレは、たとえF1経験がなくとも強いチームを作ることは可能だと『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「私だってF1に来たときには経験はなかった。私はそれまでレースを見たことさえなかったんだ」
「それから私は7つのF1タイトルを獲得した。だから、ブリビオも同じようにやれると期待しているし、それ以上付け加えることはないと思う」
「ルノーが彼を選んだのであれば、そこに正当な理由がたくさんあるのは確かだよ。だから経験がないことが問題になるとは思わないね。結局のところ、人材をどう管理するかが重要なんだ」
「彼は数か月のうちにやるべきこと全てを理解すると思うよ」
昨年末にルノー・スポール・レーシングの社長を務めていたジェローム・ストールが退任したことから、チームの管理組織にも変化が生じるだろうと考えられていた。現時点では実際にブリビオの肩書きがどうなるのかは分からないが、最新のうわさによれば、ルノーの事実上のチーム代表職にあったマネジングディレクターのシリル・アビテブールがアルピーヌのCEOとなり、ブリビオがアビテブールの後任としてF1チームを統括する役割を担うのではないかと言われている。