メルセデスの親会社であるダイムラーが、2020年に通算7回目のF1ドライバーズタイトル獲得を達成したルイス・ハミルトンとの新契約締結にストップをかけていたと報じられている。
そして、最近の報道によれば、メルセデスは2020年シーズンで契約が切れるハミルトンと新たに年俸5000万ドル(約51億4000万円)の契約を結ぶ用意をしていたものの、ダイムラーがそれに待ったをかけていたのだという。
イタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は次のように報じている。
「11月にF1がトルコへ行った際、ハミルトンの要求に合う契約が用意されていた。それは1年につき5000万ドルの4年契約だった。しかし、ダイムラーがそれにストップをかけていた」
しかし、その後メルセデスのF1ワークスチームに関しては、ダイムラー、世界的化学企業のイネオス、そしてメルセデスF1チームの代表兼CEOであるトト・ヴォルフがそれぞれ3分の1ずつの株式を所有する共同オーナー体制が整えられたことが昨年末に明らかとなっている。
このことが今後のメルセデスとハミルトンの契約交渉にどういう影響を及ぼすことになるのかは分からないが、covid-19問題により世界中が厳しい財政状況を迎えていることもあり、これまで以上に厳しい交渉となるであろうことは想像に難くない。
ヴォルフは昨年末、ハミルトンとの契約交渉に関して次のように語っていた。
「どうしてまだ契約にサインしていないのかについて言えば、その理由は簡単だよ。我々は常にこの選手権をやり終えることを優先していたからであり、難しい交渉を行うことで集中を途切れさせたくなかったからだ。ところが、そこでcovidの影響を受けてしまった」
「それで少しばかり遅れてしまったが、心配はしていないし、最終的にはまとまるよ」
ハミルトンとは「遅かれ早かれ」契約を結ぶことになると思うとしたヴォルフだが、最終的には3月2日(火)から3日間の日程でバルセロナで行われる公式シーズン前テストの直前まで交渉が長引く可能性もあると示唆している。